今日のワイン 其の4132010/05/01 07:17:15

ブルーノ・パイヤール ブリュット・プルミエール・キュヴェ NV
BRUNO PAILLARD BRUT PREMIERE CUVEE NV

今日のワイン 其の413

新婚旅行から帰国した娘夫婦が、土産を携えて里帰り。 喜んだ娘の祖父が、フレンチを御馳走すると云うので、御相伴に与る。 …だけでなく、ワインリストを抱え込む。

乾杯は娘の好きな泡だが、海沿いのレストラン、三笠会館のシャンパンの品揃えは、少々難しい選択を迫る。 ドンペリと云う訳には行かないが、手頃なプライスのボトルで、泡を知らない小生が選べるのは、此れ位だった。 ブルーノ・パイヤール。 音楽家(パイヤール室内管弦楽団は大好きだ)の名前の様で記憶して居たのだが、屹度、飲むのは初めてだ。
この新興シャンパンハウスのサクセスストーリーは、一寸、調べれば、ザクザク出て来る。 有名な処では、ジョエル・ロブション氏(恵比寿のレストランに一度行って見たいけど)やジャンシス・ロビンソン女史、更に在日仏大使の逸話等だろうか。 一方で、拘りの製法なら、最低限のドサージュ(補糖)やデゴルジュマン(澱取の口抜)の年月をバックエチケットに入れる(このボトルは、2008年5月)…等だろうか。 「プルミエール・キュヴェ」と謳うのだから、「一番搾り」だね。 葡萄のブレンド比率は、ピノ・ノワール45%、シャルドネ33%、ピノ・ムニエ22%。
フルートグラスに注がれた液体の色は、少しイエローを帯びて居る。 林檎ジャムを塗ったトーストや白い花の様な香りだが、どう表現すべきか…匂いの粒が細かく無い印象が有る。 ドサージュを最低限にして居ると云うのに、初口に甘さを結構感じるのは何故? 屹度、葡萄本来の甘味が豊富なのだろうと思うが… そしてどうした物か、少しいがらっぽい様な、ザラ付き感が有る。 酸味は多く無いが、フンワリとか滑らかな、とか云うイメージとは一寸違うなぁ。 ミネラル感が高いが、其の所為かしらん? 屹度、初心者には難しいタイプなのかも知れない。 少なくとも、巷の高い評価の様には、感じられなかったなぁ。 あ、勿論、不味いなんて低レベルでは無いのだが… 屹度、小生はシャンパンと云う飲み物が、其程には好きでは無いんだろうな。
誰かが、彼のN.P.U.(ネック・プラス・ウルトラ)を小生に飲ませて呉れると認識が変わって良いかも(笑)。

今日のワイン 其の4142010/05/01 07:26:23

パレオ・ビアンコ レ・マッキオーレ
Paleo Bianco / Azienda Agricola Le Macchiole 2000

今日のワイン 其の414

婿殿と娘を囲んでの2本目… 実は、3本目のブルネロの方が先に決まって居た。 で、白もトスカンから選んで見ようと、今度は漫画にも登場した馴染みの有るボトルを選択。 パレオ・ビアンコ レ・マッキオーレだが、ヴィンテージが2000年。 ロッソは有名だが、ビアンコの生産本数は少ない。 セパージュは、ソーヴィニヨン・ブランにシャルドネが40%加わる。
適当に冷やして、と御願いしてサーヴして頂く。 おぉ、濃いねぇ… 白では無くて、黄ワイン見たいだ。 香りも南の果実のブーケが一杯。 口にすると、高級感と云うよりは、親しみ易いイメージだが、所謂、安酒感は流石に無い。 タッチが円やかで、ヘヴィな割には楽に飲める。 何処からか樽香が忍んで来て、複雑なアフターへ導いて呉れる辺りは、10年の年月の賜物だろう。 評価が高まって居るのも判る気がする。 イタリアの白で10年イケるのは多くは無いと思うが、一寸だけ改まって、そんな気分で頂きたい初夏の白。 湘南の海と江の島を望むテーブルにマッチして居た。

今日のワイン 其の4152010/05/01 07:32:12

アンティノリ・ピアン・デル・ヴィーニュ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
Pian delle Vigne Brunello di Montalcino / ANTINORI 1996

今日のワイン 其の415

実はワインリストから選んだ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは欠品して居り、リスト外から選び直した。 アンティノリなら問題無かろう。 以前、都庁に有った「ラ・テラッツァ」で、「ティニャネロ」を飲んだのを思い出すなぁ。
行成の余談だが、2003年(厳しい年でした)のボトルに不許可品種の葡萄が使われて居るとして、販売中止に為った。 2年前位の話だったが、結局、「其の様な事実は無かった」との調査結果が出た。 更に他のカンティーナにも飛び火した疑惑は、政治的に解決して居るが、(一部のボトルは、IGTとして販売された)文字通り、後味の悪いゲイトで有った。
この日は1996年のボトル。 素晴らしい95年と97年には挟まれた凡庸なヴィンテージだが、中々、美味かった。 グラスの中のカラーは、古酒っぽい臙脂色が強く、流石にテイスティングさせて、と御願いして仕舞った。 ブーケに含まれるのは、子供の頃に浸かった木の湯船の香り、そして茸と苺ジャム… チト、不思議な印象。 だが、口に含むと、良い感じだ。 流石にフルーティと云うイメージでは無いのだが、柔らかさと凝縮感は衰えを感じさせない。 口当たりが非常に洗練されて居り、優しさに包まれる感じのバルーンな味わいの広がりが雅で有る。 酸味は強く無いし、タンニンは穏やか、渋みが適当にアフターに残る甘さに調和して行く。 年増の手練手管にヤラれちゃう、そんな気分。 だが、このヴィンテージを飲むなら、もう2,3年が精々だろう。 そろそろ、下降線と云う気配をそこはかとなく感じる…