ロックンロールワン@町田町 其の322011/10/14 23:23:00

週末は御仕事と決まって居るので、金曜日の午後は御休みにした。 で、買い物がてら(大きな百均とドンキが有る(笑))、新宿から町田に向かう。 百均狙いにロマンスカーで行くのも如何なものか… 箱根に向かうカップルの弾んだ会話が耳触りなのは、単なる焼噛みなんだろうな。
券売機を覗き込んで、「花巻」を見付ける。 と、ユウタが是非此れを、と遣って来て宣う。 料理台の前に案内して頂いたので、調理過程を拝見。 大きな海苔を刻んで… いや、刻まないでドカっと乗せて仕舞うのね。 霰煎餅をパラパラと振って… え、蓋をしちゃうの? 吃驚の連続の内に着丼。

ロックンロールワン@町田町 其の32
フォト右下が、塚原卜伝が使った?様な木蓋を被った様子。 暫く置いてから海苔の香りを楽しんで下さいとの事。 では、E-PL1 をセットして… もう良い頃かな、と嶋崎さんに視線を送る。 頷いて下さったので、開蓋。
成程、海苔の折目に為った一部分が裂かれて居り、此処から麺を救える、いや、掬える様に工夫されて居る。 スープの湯気も此処を通して立ち昇り、海苔の風味と交じる。 成程、「楽しめる香り」だ。 良い海苔を使って居る様で、風雅さと喰感がとても良い。 大判の海苔の上には、霰煎餅の他に解海苔も置かれて居り、此れがジワ~とスープに落ちて行って、海味がスープに溶けて行く。 クオリティの低い海苔を使うと、所謂、「磯香」が強く出て仕舞い、興醒めするのだが… 流石にこの海苔は、そんなレベルの物では無い。 相変わらず、嶋崎さんが立てた計算式通りのプロセスが流れて行く。 撓やかな細麺に海苔が絡むと普段とは違う味わいに頬が緩む。 と、頬を締めて頂いたのは、大判の海苔。 スープを吸って柔らかくは為るのだが、厚手で広いので、何処かでは喰い契らなくては為らない。 前述した裂目の無い処では、一寸の苦労が有る。 嶋崎さんが悪戯っぽく仰るには、「少し喰べ難いと印象に残るんです」。 あは、此れも計算ですかね(笑)? ベースは2号の醤油ラーメンだが、此れにオプションを施した楽しく、美味な作品。
嶋崎さんにも訊かれたのだが、昔は蕎麦屋さんには、手刻の海苔(揉海苔)を不断に配らった「花巻蕎麦」が有った物だ。 海苔(特に浅草海苔)を「磯の花」と呼んだのが名前の由来で、岩手県の花巻市とは関係無いと嶋崎さんも仰る。 木場に有る「上々」の小生の好きな「海苔そば」がこんな印象のつけ麺だし、過日、西尾さんも手掛けて居らっしゃった。 海苔と麺は斯くも相性が良い物なのだ。