F1 2010年 トルコGP 決勝2010/05/31 01:01:00

前3戦同様に、今回もこの台詞で始めなければならない。 「RB6、マークの速さばかりが目立つ予選」。 アンチロールバーの不具合で、ルイスに割って入られたセバスチャン.Vだが、路面のクリーンな奇数列は寧ろ幸いか? RB6は難しいと名物の8コーナーの速さ、スムーズさが他のマシンとは違う。

路面温度50度で開始時刻を迎えたファイナル。 多くの有力パイロットがオプション(ソフト)を選択。 案の定、蹴り出しでセバスチャン.Vに遅れを取ったルイスだが、セバスチャン.Vに少し油断が見えた3コーナーで透かさず抜き返してポジションを維持。 此れは流石と申し上げて良かろう。 オープニングラップのもうひとつの見処はジェンソンがミハエルを交わすシーンなのだが、オープニングラップらしからぬ?クリーンファイト。 同じエンジンなのだが、此れだけ速度差が有る。 此れで、レッドブル・マクラーレン・レッドブル・マクラーレンと並ぶ。 セバスチャン.Vの前に出たルイスは速くて、マークに1秒未満で追随。 セクター3で速いのがルイス、セクター2で速いのが、マークだ。 13周目に為ると、様相はドッグファイト。 15周目、セバスチャン.Vがタイヤ交換。 翌周、マークとルイスが同時にPI 。 だが、マクラーレンはルイスを同時に入れてはいけない。 案の定、セバスチャン.Vにも先行されて仕舞う。 マクラーレンのピット作業が遅かった訳では無いのだが、マークに対して「危険なリリース」に為るのは明らかなタイミングだったので、抑えたのだ。 こんな状況で、ロリポップのファインプレーと評価したい。 マクラーレンに取っては、レッドブルよりも前方にピットが位置して居たのが不幸だ。 だからこそ、ルイスをマークと同じタイミングで、ボックスしてはいけなかったのだ。 17周目にジェンソンがPI を終えた段階で、レッドブル、マクラーレンのトップ4。 ルイスが再びセバスチャン.Vに仕掛けるが、オフラインに為ると路面がダスティで厳しい。 4人でのファステストの叩き合いだが、恐らくはマークはコントロールして走って居る筈だ。 セバスチャン.Vもルイスに対して良くポジションを守るが、本音は「マーク、もっと飛ばして!」だろう。
雨を伴う黒い雲が近付いて居たが、15分後にシャワーの予報が出る。 此処でのミハエルのラジオが面白い。 「2,3ミリの雨が来そうだ」と云われたのに対して、「其れじゃ意味を為さない。 インターミディエイトにするの?」、「インターミディエイトにします。」 ミハエルの若いショブリンに対する教育の一齣。

F1 2010年 トルコGP 決勝-1

40周目に為ると、セバスチャン.Vが果敢にマークに迫る。 マークは少しタイヤが辛く為って来て居たのかも知れない。 だが…、だが… 信じられない様なアクシデント。 仕掛けたのは、セバスチャン.V。 12コーナー手前でマークのインを付く。 確かに、セバスチャン.Vのマシンもオフラインで多少のスライドをしては居た。 そして、マークも「寄せた」と迄は云い切れない。 ダーティファイトでは無いのだろうが、マシンを降りたセバスチャン.Vが「クルクルパー」のジェスチャーをするのが流れた。 同点トップの同僚リーディングパイロット同士に確執以上の物が生じたのは間違いない。 クリスチャン初め、チームスタッフも頭を抱えたり、手を広げたり…だ。 ピットに戻って来たセバスチャン.Vは、レポーターにも何も語らない。 更に喰い下がるレポーターをレッドブルのスタッフが停めて、口論。 其処を「Calm down.」と、宥める仕草のセバスチャン.V。 後で殺到するメディアの前でも冷静さを取り戻して居た。

F1 2010年 トルコGP 決勝-2

プレッシャーを掛け続けた甲斐有ってマクラーレンは、漁夫の利(とは云わないか)を得る。 ノーズとタイヤ交換したマークを遠くに従えてのワンツー体制。 で、ルイスに対するラジオが亦、面白い。 「燃料をセーブしろ。 尚、両方とも同じ事だから。」 詰まり、「(レッドブル見たいに)争うな、この順番を守れ」と云う意図だ(笑)。 マクラーレンにも嘗てこう云うシーンが有ったから…ね。 で処が、残り10周でセクター2でミスが有ったルイスを一度はジェンソンが交わすが、直線の最後で抜き返される。 一寸、コンタクトが有った様で、オイオイ、状況。 何処でも両雄並び立たずか… ジェンソンには、改めて「Fuel save」の指示が飛ぶ。 結果、中国GP以来のマクラーレンのワンツー。

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