今日のワイン 其の688 ― 2012/02/09 02:02:00
リンクリン/シュペートブルグンダー
Rinklin / Spatburgunder 2009
ユウタとTさんと蔦を後にした後、折角の機会なので池袋でワインと決めて、巣鴨駅からタクシーに乗った。 シニアなドライバー氏は、駒込駅近辺迄迂回して走る。 態と馴染みの無い様な住宅街の路を抜けるので、此は確信犯だ。 小生が判らないとでも思ってるのかしらん。 でも、彼の御歳が気の毒に為り、何も云わなかったのだが、其れで良かったのだろうか? 最近、どうもタクシー殿に恵まれない。 御時勢なのだろうか?
到着したワインバーは「ete」。 以前に一度伺っただけだが、ハキハキした奥様と穏やかだが拘りの御主人の御店だ。 階段は狭いが、店内はそこそこの広さが有る。 奥様は「明朗会計」がモットーの様で、何にでもプライスやバジェットを明確に謳い、問われるのだが、やや苦笑いだ。 トリートして差し上げようと云うゲストの前で、予算を詳らかにしたく無いケースも有るんじゃないかな。 この夜の小生はそうでは無かったけれど… ま、カジュアル感を前に出した店と云う事なのだろうが、プライス其物は、然程、熟れては居ない。 だから、コストを明瞭にして居るのかも知れないけれど。 カウンターには、ワインよりも?可愛い奥様との会話を楽しみたい常連男性が2名。 奥様のタメ口に嬉しそうだ。 あ、小生も混ざりたい訳じゃないからね…多分。 気配りと云うよりも、レーダーの性能が良い(笑)奥様は、我々の会話内容も忖度して、ボトルを選んで下さった。
尚、この店の黄色い照明は好きに為れない。 (フォトはホワイトバランスを弄って居る) ワインバーでこの色は、How come? よもや紫煙の付着を打ち消そうとして居るのでは、と疑いたく為る。 明らかに煙草臭が店内には有るよね…

そんな1本目は、ドイツのシュペートブルグンダー。 詰まり、ピノ・ノワール。 余り飲まないタイプ(1回懲りて居る)なので、アグリーして見た。 このボトルの故郷、バーデンは以前に小生が暮らして居た瑞西(スイス)の国境の街、バーゼルの隣に位置する独逸の州。 シュヴァルツヴァルドで知られる。 当時の同僚(後に外国人で一番親しい友人に為った)がフライブルグに住んで居た事も有って、何度か訪ねた事が有る。 リンクリンのミュラートゥルガウ(白)は何度か頂いたが、シュペートブルグンダーは多分、初めて頂く。 ビオに拘ったボトルらしく、インポーターはラシーヌ。

クリアでクリーンな美しいピノカラーだ。 相当にライト系なカラーでは有るが、活発なブーケが素敵だ。 チェリーとストロベリーの穏やかな酸味がブーケからも感じ取れる。 このイメージは、アルザスのピノに似て居るのは、距離からして当然なのだろうか? 同じ位のプライスのブルゴーニュよりも余程洗練されたテイストで、やや硬質で冷涼なチェリー、ベリーの果実感では有るが、溌溂とした印象を損なう物では無い。 こう云う造りなら、兎もすると水っぽいワインに仕上がるのだが、此れは軽いタイプで、多少のチープ感は残る物の揺るぎ無さも感じる。 芯の確りした、中学校で級長をする様な良家の御嬢さんのイメージだ。 浮世のむしゃくしゃを笑い飛ばしたい時に飲みたいかも… でも、其れなら、夜では無くて初夏のガーデンで、ね。
