龍亭@仙台2011/11/04 01:01:00

小生は交ぜない方が好みで、奥さんは混ぜる傾向が有る。 一皿に盛られた料理の話だ。 この冷やし中華を前にして、そんな事を考えた。 昼に志のぶのメニューに有った冷やし中華に惹かれた小生だったが、地元の皆さんに伺うと、仙台は冷やし中華発祥の地だそうだ。 其れで通年喰べられるとの事。 更に仙台でも最初に冷やし中華を提饗したと云う店に連れて行って頂いた。 「龍亭」と云う名前の店は、入口の装飾がやや派手では有るが、普通の中華料理屋さん。 元祖冷やし中華は、「涼拌麺」と云う名称だ。 「拌麺」は、中華料理の汁無しの和えそばで、調理人さんが賄いで喰べる事が多いと、ずっと以前に聞いた事が有る。

龍亭@仙台-1
ビールで喉を潤して居ると、最初に具だけが別皿で用意される。 錦糸玉子、チャーシュウ、胡瓜、ハム、鶏の笹身、木耳だが、此等が丁寧に処理された様子が良く判る。 胡瓜の外皮が綺麗に剥かれて居るのが、特に印象的だ。
そして、2,3分待って麺が届く。 ボリュームが少ないので、どの具をどれだけの麺にアサインするかを考える。 或る人は最初に全ての具を綺麗に盛り付けて、普通の冷やし中華ライクに仕立て上げる。 だが、そうして仕舞うのなら、調理サイドでの盛り付けプロセスを代行したに過ぎない。 態々、別皿で出して頂いたのだから、小生としては交ぜないで、ひとつ一つの具を別に頂きたい気分になった。

龍亭@仙台-2
最初に麺を頂く。 タレは醤油と胡麻が選べるが、少し考えて後者にして置いた。 胡麻ダレに浸された細いツルツルした中華麺は、頗る美味い。 いや、タレも麺も至高の味わい。 吃驚させられる程だ。 麺にはプリプリのシュリンプが2尾乗って居るが、この印象も悪くない。 計算したボリュームの麺を其々の具で独立して頂くが、こんな頂き方は初めてだ。 だが、このスタイルは小生の好みに合って居る。 どの具の味わいも洗練されて居り、胡麻ダレと麺の風味と具の味わいがとても心地良い。 流石に元祖、小生は余り冷やし中華を喰べる方では無いが、この冷やし中華は此迄に頂いた中でナンバーワンだ。 いや、此だけで来た甲斐が有ったと云う物だ。 仙台駅迄、足取りも軽く歩き、祝日前で賑わう新幹線で帰京。