今日のワイン 其の856 ― 2013/08/18 09:22:51
サヴィニー・レ・ボーヌ オー・グラン・リアール シモン・ビーズ
Savigny-les-Beaune Aux Grands Liards 1996
幸亭の4本目。 Tさん御持参のマグナムボトル(此の夜、マグナムが3本を実質X人で空にした様な…)は、サヴィニー・レ・ボーヌの96年。 亦、通な処を押さえて… 其れもオー・グラン・リアールかぁ。 小生はと云えば、シモン・ビーズの当主夫人は日本の方だったとか、そんな事しか覚えて居ない(笑)。 あ、「全梗発酵」でも知られて居るのかな…
96年はとても良いヴィンテージだが、17年物とは思えない濃くて確りした色相で、エッジにオレンジ感は出て居るが、寧ろ暗い印象だ。 此方もグラスに移した瞬間からブーケが広がる。 妖艶なブラックベリーを筆頭に、スパイスはブラック・ペッパーやナツメグ。 其れに酸化鉄や鞣革、落葉と云う独特の香りだ。 口を付けると、最初にタンニンのバトラー振りに感心。 こう云う存在感が有り、肌理細かいタンニンが顕在だと年代を重ねたワインは真価を発揮する。 最初は彼方此方を向いて居るメイド達だが、執事が腕を揮う迄の10分を待つのだ… すると、印象が変わり、柔らかく、大人しく、しかし体躯を感じさせると云う、此のボトルの真の姿が現出する。 ジェントルな甘さをモチーフに果実感を乗せて行く。 そして、ピュアな優しい酸が心地良い。 とても、村名レベルじゃあ無い。 グレートヴィンテージが丁度飲み頃と云う印象が有り有りで、流石、T氏の審美眼に感服。
実はスパークリングを含めて、此の夜はもっと飲んだのだが、ちゃんとメモが有るのは此処迄…

