そばはうす不如帰 其の3 ― 2013/08/07 22:12:10
一人で不如帰に伺うのは初めてだ。 2年前に御所様や祐貴君に連れて来て頂いた事は有ったのだが… 立秋猛暑なんだそうで、此の日から1週間は35度とか。 駅からの道はうろ覚えだったので、IS11T に案内を依頼したが、迷う程難しくは無かった。 何時に到着するのがベストなのか判らずに少々早過ぎたSP。 店の前が日陰に為る時間帯だったので助かったが、猛暑日の日中に並ぶのは危険かも知れない。 蔦とのコラボ等で山本さんは存じ上げて居たのだが、こうして遣って来たのは力丸君の顔を拝む為だ。 めじろが潰れてから3ヶ月と少々。 祐貴君の尽力も有って、晴れて不如帰に再就職。 最高の機会を得た。 そんな状況なら、訪問せずには居られない。 と、其処へ力丸君当人が出社して来た。 おぉう、話が出来るとは思って居なかったので、早く来た甲斐が有ったと云う物だ。
扨、何を…と券売機を覗き込んで、「支那たけつけ麺」のボタンを押す。 スタンダードな醤油そばとも考えたのだが、其れは涼しく為ってからにしよう。 洒落た受皿に乗せられた器に柄の短い独特な蓮華。 漬汁には石蓴(アオサ)海苔が沈み適度な磯感が香る。 醤油の印象は凛々しく、優しく。 少しピリ辛で遠くに煮干が居る豚景色。 其れに潜むのは蛤なのかな。 凄い旨味がヒシヒシと迫る。 流石に最上級のテイストだ。
中太の丸麺は美味しい。 小麦の風雅を感じる太麺。 麺に沢山のメンマが添えられて居るのは、「支那たけ」だからだろう。 細くスライスされた物やメンコメンマの様に太い物も有る。 一寸めじろっぽくて、懐かしい。 特筆したいのは、御鮨屋さんにも引けを取らない海苔のクオリティ。 チャーシュウも其の味わいに吃驚。 最後にスープ割を力丸君に御願いしたが、出汁の秀逸さを知る事と為る。 全てに於いて凄みさえ感じる一杯だった。 大変だ、亦、通いたい店が増えて仕舞った…
今日の蔦 其の89 ― 2013/08/07 22:27:19
久し振りに夜営業の蔦へ。 最近は昼ばかりだったので、偶には壱岐っ娘を頂きたい。 其れなら矢っ張り端の席が良いと早目に到着。 「不如帰に行ったんだ…」、其れも伝えたかった。 御子様な爺なのだわい。
念願叶って、端の席で壱岐っ娘を2杯、チャーシューを一皿。 そして、醤油そばと云うフルコース。 わぁ、久し振りに夜蔦を堪能。
9月からの木曜日は湯澤さんと寛さんが調理担当されると伺って居るが、此の醤油そばは、湯澤さんが湯切り、寛さんが畳んで下さった。 そんな特別な一杯の味わいは格別だ。 黒木さんや山本さんの味わいは超絶だが、祐貴君だって負けては居ない。 至高のテイストに暫し絶句。 嬉しいやら恐ろしいやら… 長生きしたいと思わされる稀有な一杯。 具体的な記述は小生如きが語る…もうそんなレベルじゃないのかも知れない。 8月の週末スペシャルも凄そうなので、何とか頂きたい物だな。
製麺室の蜃気楼…(笑)
ボブリシャス@ニコ生 ― 2013/08/07 22:44:52
亦々、ニコニコ動画の話題で恐縮だが、どうしても考察せざるを得ないターゲットに出会(くわ)して仕舞った。 「ボブリシャス」と云うのは或る女性のネットネームだが、彼女は踊らないし、歌わない。 いや、偶にカメラの前で御機嫌に Sing して居るのを見掛けるか… 彼女は此迄小生が親しんで来たニコ動の「歌ってみた」や「踊ってみた」の投稿者では無く、「生主」で有る。 詰まり、「『ニコニコ生放送』をする人」なのだ。 「ニコニコ生放送(ニコ生)」とは、個人や団体がニコ動のサービスを使って、文字通り生放送を行う(生放送後に視聴する事も可能)事だが、通常のテレビ放送同様にスタジオ中継を行う番組から、個人がPCのカメラやマイク、或いはスマートフォンを使って簡易に行う形態迄有る。 視聴者がコメントを投じられるのは、他のニコ動のサービスと同じ。
ボブリシャスさんは、個人でニコ生を行う若くてチャーミングなルックスの御嬢さんだ。 だが、此れだけなら彼女はニコ生のメジャーには為らなかったろう。 彼女は所在(あらゆる)意味で、小生の常識の外で暮らしていらっしゃる。 恐らく彼女のニコ生視聴者(リスナー)の99%は、小生と同じ思いで異世界を覗いて居るに違いない。
小生が一言で彼女を表現するなら、「凄まじい」だ。 PCの画面に映し出される彼女の御部屋(おへや)は汚し放題。 良く此の状況で暮らして行けると感心するが、視聴者は其処を「汚部屋(おへや)」と呼ぶ。 或いは「芥屋敷」、「家其物が塵箱」等と褸糞に云われる(書かれる)が、彼女はそんな声(コメント)を一向に意に介さず、汚度を日々高めて行く。
彼女は帰国子女(日本語は小学6年生迄習ったそうで、漢字検定は7級程度だが、英語はネイティヴ並)でオーストラリアの大学を中退したニート。 「毎日が日曜日」な生活を送っていらっしゃる。 最近始めたバイトも2日でバックレた。 諸般の事情で立派な一戸建の家で一人暮らしをして居るが、実家は裕福な御家庭らしく、仕送りは充分(本人は足りないと…)。 ネットゲームとニコ生が趣味で、起きて居る時間は此の何方かに興じて居るらしい。
そんな彼女は大変な人気生主で、彼女のコミュニティ(ファンクラブ)は、今でも3万4千人を超える会員数を誇る。 何故、彼女が斯くも人気を博するのだろう? 第一にはルックス。 とても可愛い美人さんで有る。 良く耳にする単語だが、「残念な美人」の称号は彼女の為にこそ有る。 一般的に云って、セレブで可愛い女性がニコ生をすれば、人気が出るのは当然だが、彼女程には持て囃されはしない。 只の美人は孰れ飽きられて、何時かは過疎る。 逆に「汚部屋」の住民が美人で無ければ、端から見向きもされない。 ルックスと汚部屋のギャップ… だが、其れだけでは謎解きは充分では無い。
彼女は日常生活の殆どを赤裸々にカメラに晒す。 寝床に俯せに為っての「おはよう」に始まり、彼女が眠りに就いた後、2時間もカメラが其の姿を撮り続けるなんて事も有る。 其れを何千人もの熱烈な視聴者(「囲み」)が好き勝手なコメントを書き込み乍、見て居るのだ。 ソファーの前のテーブルが彼女の放送時の定位置で、PCの画面に流れる視聴者のコメントにリアクトし乍、他愛も無い御喋りに現を抜かす。 煙草を吹かし、泡盛を喇叭呑みし、ゲップを繰り返し、鼻を穿り、挙句の果てには床に唾を吐く。 他にも書くのが憚られる驚愕の所行は、枚挙に暇が無い。 偖も罵詈雑言のオンパレードだが、彼女は嫌われて居ない。 面白い視聴対象とされて居るのは勿論だが、「愛され」ても居る。 其れは彼女の性格が有る意味に於いて可愛いからだ。 何も作らず、素の儘を飾らずに、何の衒いも躊躇いも無くストレートに出す。 「性格が悪い」のでは無く、何処かが破綻して居るのだ。 少なくとも小生の目にはそう写る。 でも、破天荒で、非常識、非日常の極が人を惹き付けて止まない。 そして彼女は御勉強の成績は兎も角、頭の回転は速い。 言動の端々とタイピングの速さに其れを見て取れる?が、表に出ない賢さもひとつの人気要因だろう。
彼女が料理を造る(凄いぞぉ)のを眺め、彼女と同じTV番組を見て、酒を酌み交わし、寝顔迄拝見(実世界でそんな機会はまず訪れない)すれば、同居して居る気分に為って来る。 彼女の事なら何でも知って居る、毎日一緒だ…と云う家族愛的なシンパシーを覚える様に為ったら、もう虜だ。 「もう少し片付けたら…」は、云う(コメントする)だけ無駄だが、彼女が「頭が痛いよぉ~」と泣けば、「あんなに泡盛を呷るからだよ…」と慰めて遣りたくも為ろうと云う物だ。
URLとかは敢えて記さないので、興味の有る方は検索して見て下さい。 此の有名人に行き当たるのに苦労は無い筈。 但し、「心臓の弱い方は御遠慮下さい」だ。 フォトは1枚だけキャプチャして置こう。 滅多に笑顔を見せない彼女が含羞む貴重な一瞬。 視聴者に「チッパイ」と揶揄された彼女が、「盛って」着替えてドヤ顔で戻って来た、そんなシチュエーション。
彼女が小生の娘だったらと思うと身の毛が弥立つが、幸いにもそうで無いのなら、小生よりも40歳は若いだろう視聴者の皆さんと一緒に、ニコ動の常套呪文を投げ掛けて見たくも為る。
「ボブ、可愛いよ、ボブ」 (爆)