今日のワイン 其の７２８ ― 2012/05/26 13:29:48
ゼナート カベルネ・ソーヴィニヨン イタリア ヴェネト
Zenato Santa Cristina Cabernet Sauvignon Veneto IGT 2007
義父の７回忌の法要。 時が経つのは早い… 自らもそう呼ばれる立場に為ると、家内の父が小生の事をどう感じて居たのか、知りたく為る物だ。
親族で喰事をしたトラットリアは程々にカジュアルで、ワインの品揃えも悪く無かった。 そんなリストの中からピックアップしたのは、ヴェネトのＣＳ。 カラフェへの移し替えを御願いすると、金バッジのソムリエ氏がライトを使って、丁寧にデキャンタージュして下さった。
濃いガーネットカラーで、エッジにやや橙色が含まれる。 ブーケは、ボルドーのＣＳとは違う印象で、熟成感の有るややジャミーなレッドチェリーと湿った香草とベジタブル…と云う複雑で豊かな構成に為って居る。 ん？ＣＦが混醸されて居るのかな？？ タッチは柔らかくて、撓やか。 熟成したチェリーやプラムの中に潜んでは居るが、タンニンは強靭。 だが、固い印象では無いので、此れ位のパワーが有っても良いだろう。 抑えた甘さと抑制の効いたスパイス、此のポイントがボルドーとの違いを一番明確にして居ると思われる。 だが、其れに依って物足りなさが生じ無いのは、前述した複雑な階層から齎される熟成果実感だろう。 酸味は弁えたトーンで、常にバックアップに廻って居る印象。 オーク樽由来のバニラ香も適度なレベル。 サプライズは少ないが、丁寧に仏蘭西の基本を守って、北伊太利亜で造ったワイン。 ホームパーティに使いたい１本だと思う。
