幸亭花火大会 2010年2010/08/16 19:09:34

目の前で打ち上げる迫力の花火を見に来ませんか? 幸亭の御主人からの御誘いに、壱も弐も無く、有り難く乗った。 此処は少しの御客様の予約しか受け付け無い。 この夜は、小生、奥さん、婿殿、娘の4人と、もう壱組の御夫婦の6人だけ。
茹だるなんてもんじゃ無い、焦げる様な暑さの日中を経て、此処へ至ると天国だ。 駆け付けの御冷代わりにビールを頂き、人心地付いた処で、乾杯はフェラーリのロゼ。 すっかり舞い上がって仕舞い、グラスのフォトは撮り忘れて仕舞ったが、美しい色のスプマンテでスタートするディナーに期待が弥が上にも盛り上がる。

幸亭花火大会 2010年-1

テーブルに用意されたオードブルは、密に身の詰まった鶏ハム。 バラ肉の方は、絶妙な塩加減。 ほぼ塩だけで、肉の美味さが充分以上に引き出されて居り、頗る美味い。 其れに可愛い印象の味玉(と呼んで良いのかしらん) アボガドのサラダは、見た目にも凝った様で、奇麗な仕上がり。 勿論、テイストも。 御主人が難しい作品名を告げて行かれた、トマト、オクラ、パプリカの冷製御田。 最近は、この冷たい御田が流行り?なんだそうだが、此れは御田程には濃厚な味付けでは無く、如何にも夏の夕方のイメージを大事にしたポリシーの有る逸品。 適度な濃さの出汁に浸った柔らかい野菜が、この上なく上品で優しく美味い。 この4枚のフォトは、思い切って明るく撮った。 メニューの写真を撮る訳では無いので、構図は考えずに御迷惑を考えて、只管、早撮りを心掛けた結果だが、美味しそうに撮れたとカメラに感謝。 思わず、普段よりも25%大きく掲載。

幸亭花火大会 2010年-2

あ、ビールの摘みの枝豆も1枚。 次はパスタなのだが、鰻が乗って居る。 鰻の甘辛なテイストがパスタに合う様に、ジャストにアジャストされて居るので、大豆や施されて居るソースとも見事なコラボレーション。 次のディッシュは、牛肉とマッシュポテト。 充分に柔らかいが柔らか過ぎずと云う牛肉が、確り濃厚なソースに包まれて居る。 滅茶苦茶、美味いんだけど… で、間抜けな事に、此処で漸く想い出した。 あ、ワイン… そう、このタイミング迄、アルコールに思考が割かれない程に料理を頂く事に没頭して居た。 う~ん、白からの筈なのだが… この御肉を頂いて居るのだから… 順番よりもマリアージュ優先。 どうせ、気の置けないメンバーなので、気にしないで行きましょう。 其の前に、マッシュポテト。 小生はあの肌理細やかなクリームの様なタイプは駄目なのだが、此れは結構な粗引で、小生の好みを良く御存知だ。

幸亭花火大会 2010年-3

と云う事で、慌てて抜栓したボトルは、イ・グレッピは「グレッピカンテ ボルゲリ」のロッソ。 ボルドータイプのトスカンだが、タッチが柔らかく、テイストは芳醇。 わぁ、このディッシュにピッタリですね! 直ぐに2本目を(笑)…「アニェス・エ・セバスチャン・パケ オークセイ・デュレス」のルージュ。 凄くマイルドで、ジェントルで、エレガントで…って、なんちゅうボトルだろう。 新進気鋭の女性醸造家の手に依るリュット・レゾネ栽培の葡萄に依る1本。 どんな料理ともマリアージュ出来るのでは無いかと錯覚する程だ。 3本目は、ルイ・シュニュの「サヴィニー レ ボーヌ ルージュ VV」。 2本目が秀逸過ぎて、一寸、割りを喰った感じに為って仕舞ったが、此方もブルゴーニュの女性醸造家のボトルで、フレッシュな果実感が悪く無い出来だ。

幸亭花火大会 2010年-4

此処でなんとつけ麺が登場。 其れも中華麺だ。 勿論、幸亭はラーメン屋さんでは無いので、中華麺は市販品だそうだが、其れを補って余り有る。 先の味玉にも配しらわれて居た焦がし葱や鶏ハムが良い感じで、輝く様な一皿。 此れを少し濃い目のスープで頂くと「和」なテイストを満喫出来る。
御主人からの差し入れは、「バロン・ドゥ・ラホヤサ グラン・レゼルヴァ」の98年。 スペインのボトルだ。 テンプラニーニョの他に、屹度、2,3種の西班牙葡萄が含まれて居る筈。 だが、ヴィンテージの割にはフルーティ/フレッシュで、ややワイルドな甘さのベリー系統の印象が意外な程に良い。

幸亭花火大会 2010年-5

このタイミングで、大音響と共に花火が始まる。 本当に目の前200m位の処に発射筒が置かれて居て、其処からシュボッ/ヒューと云う音に始まり、花火の開花に遅れる事1秒も無く、ドッカーンと建物を揺るがす音が心地良い程に凄まじい。 暫し、只々、「凄~い、奇麗ィ」と能の無い台詞に終始。(フォトは後ろに纏めて掲載) 花火の相伴は、ビールと共に用意の白ワイン。 「ビネール アルザス リースリング ヴィニョーブル ダメルシュヴィル」と「ドメーヌ・ギベルトー ソミュール・ブラン」。 成程、赤を飲んで居ても、惚け面で花火を見上げるには、白が適切だろう。 小生の都合の良い解釈で赤からスタートしたワインオーダーを上手くカバーして頂いた。 この2本の白だが、先程の赤と同様、両方とも良いボトルなのだが、前者が良過ぎて、後者が可哀想状態だ。 前者は、濃厚なリースリングで、色合いも花火に負けない?程に濃い。 通常の白よりも少し高めの温度で頂くと、この甘さの優美さに気が付く筈だ。 そう、先にソミュール・ブランの順番が正しかったろう。 此方は、シュナン・ブランらしい真面目な辛口で、果実感も充分なのだが、辛口なだけに先に飲んで欲しかったよねぇ…御免よ。

幸亭花火大会 2010年-6

あっと云う間に1時間の花火ショーは終了。 其の余韻が冷めぬ内に、御主人がもう一杯、と用意して下さったのは、何とベジポタの冷製ラーメン(と呼ばせて頂こう)。 料理上手は何を造っても凄いのだが、幸亭でこんな最前線のラーメンを頂けるとは… 「ブログを読むとラーメンが御好きな様で…」との大サービス。 そして、呆れる程に美味い。 「ベジポタは得意なんですよ」と仰るが、酢橘にトマトに鶏ハムに味玉… 何でこんなの造れるのだろう。 吃驚、ドッキリのこの夜限りの超レアな「ラーメン」でした。

幸亭花火大会 2010年-7

この夜はデザートも、一捻り。 昔風に呼ぶなら「大学芋」だが、ヨーグルトに蜂蜜のソースを塗して頂く趣向で、楽しくも甘い(笑)。
いや、最高の料理に最高のロケーションから見る花火。 三途の川を渡ってからも想い出す。 そんな稀有な一夜の夢。 善行の御鮨屋さんや幸亭の訪問記は、滅多にブログには書かないのだが、花火の素晴らしさと合わせて、このスペシャルな夜を纏めて見た。 以下は、E-PL1が頑張って収めた花火シーンの数々。

幸亭花火大会 2010年-8

幸亭花火大会 2010年-9

幸亭花火大会 2010年-10

幸亭花火大会 2010年-11

幸亭花火大会 2010年-12

コメント

トラックバック