山中湖 文学の森2013/05/31 23:23:00

「何時か遣ろう」と思って居たのだが、天気予報をチェックして「明日でしょう」と決めた。 梅雨入したばかりだが、行成の晴れ予報。 まぁ、其れは珍しい事では無いのだが。 「GWの振替は1ヶ月以内に取ってね」と皆に云った手前、自身も色々調整したのだが、取り切れない感じ。 でも、皐月晦日は休日と決めて居た。 そんな日に此の陽射は嬉しい。 普段よりも1時間だけ遅い6時過ぎの東海道線で下る。 もっとゆっくりするプランも考えたのだが、此の時間に出て正解。 後刻、事故で東海道線は止まって仕舞ったからだ。 御殿場線との接続が良い(良過ぎるかも)事も此の電車にした理由だが、御殿場線の早朝ダイヤは30分に1本なので、結構な乗客数。 高校生、仕事に向かう人… 皆の日常の中に小生だけの「非日常」。 一寸ドヤ顔気分で、車窓を流れる山や渓谷の風景を楽しむ。 御殿場から山中湖へ向かう1番バスの出発迄は50分も有る。 朝喰は此処、と決めて居たパン屋さんは「ブランジェ・ベックファン」。 特にカレーパンが絶品との事。 小生、カレーパンは大好物。 最近は毎朝喰べて居る位だ。(コンビニで買うなら、セブンイレブンのカレーパンが一番好き) 目的地は駅からは歩いて5分程。 7時開店と伺って居たのだが、カレーパンは未だ出来て居ない様だ。 訊いて見ると、「後4分」との事で待たせて頂く。 熱々のカレーパンは二つの調理パンと何時もの野菜ジュースを入れた袋とは別に包んで呉れた。 「熱いですので…」と嬉しい気配りだ。 店内のベンチで喰べられない事も無い感じだが、駅へ戻り、バスの待合室でパクリ。
山中湖 文学の森-01
ホクホク、フワフワ、熱々… はは、此れは素晴らしく美味い。 130円なので、5個も買って来れば良かった(笑)。 コーンハムとウインナーロールもとても佳いねぇ。 御殿場の人が羨ましい。

何時もハンドルを握って通る道をバスの高い座席からキョロキョロと眺めて居ると色々な発見が有る。 籠坂峠を登るバスのスピードは意外と速い…と振り返ると矢っ張り大名行列か… 乗って居ると速く感じるのかな。 9時前に山中湖に到着。 青空と蒼い湖面が迎えて呉れる。 わぁ、来たぁ~

山中湖 文学の森-02
向かったのは「文学の森」。 蘇峰は兎も角、三島さんには共感出来ないポイントが多いのだが、此処の野草や樹木には関心が一杯。 何時かゆっくり来たかったと云う想いが叶った。 明けしい光が漏れる木樹の中には、鳥の聲と水の流れ落ちる音だけが響く。 流石に平日の9時では人影は皆無。 写真の日には1日早かったが、沢山撮った。

空木(うつぎ)が沢山咲いて居る。
山中湖 文学の森-03
三葉空木。

山中湖 文学の森-04

山中湖 文学の森-12
富士三色空木。
「フジサンシキウツギ」の音から「富士山四季空木」かと思って仕舞った。 藪空木と二色空木の自然雑種との事。 交雑したら、1色増えたのね…
山中湖 文学の森-05

山中湖 文学の森-10
株に依って花の色に濃淡が有るので、「三色」と付いたそうだ。 「富士紅空木」とも呼ぶ。

山中湖 文学の森-06
紫陽花見たいな額空木。

山中湖 文学の森-07
真っ赤な椛は、野村紅葉の「出猩々」だろう。

山中湖 文学の森-08
新葉が赤い大椛は、ラドン見たいな格好。

山中湖 文学の森-09
サトイモ科テンナンショウ属の「青蝮草(アオマムシグサ)」。 矢っ張り、此の仲間は好きに為れない。 偽茎(葉鞘)部の斑点…絶対にキモい。 雄株と雌株が有って、雄株から花粉塗れに為って命辛々脱出した蝿が次に雌株に捉えられ、受粉させた後に死んで仕舞う…とか、株の性転換とか興味深い話は沢山有るのだが、嫌いなので…

山中湖 文学の森-11
宝鐸草(ホウチャクソウ)。 花が落ちると…

山中湖 文学の森-13
花筏。 葉の上に花が咲く事で有名な樹…しかし、珍しい。 植物の進化過程を考えると葉に花が咲いて、実が生る…有り得ない。

山中湖 文学の森-14
鎌柄。 以前にも取り上げたが、硬い木材として「牛殺し」としても知られて居る。

山中湖 文学の森-15
君影草。 そう、夜半迄は雨だったのだ。 やや距離が有ったのを600mmで寄せた。 どうしても邪魔な他草の茎。 フォトショップで丁寧に消して見ようかな… 独逸鈴蘭では無く、日本種と思われる。

山中湖 文学の森-16
半鐘蔓。 植物の美しさを如何無く魅せ付けて呉れる。 こんなのに出会えるから、林の散策は止められない。

山中湖 文学の森-17
如意菫。 我が敬愛する牧野富太郎先生の御説に従い、此の名を使う。 先生は「ツボスミレ」の名は、「不純で紛らわしい」と迄仰って居る。 小さい花が可憐だが、山に行けば珍しい種類では無い。

山中湖 文学の森-18
「山帽子」かと思って居たら、「山法師」の表記がメジャーかも、のヤマボウシ。 花弁に見えるのは、総包片。

山中湖 文学の森-19
立犬の陰嚢(タチイヌノフグリ)。 小さな小さな青い星。 可哀想な命名に泣いて居る。

山中湖 文学の森-20
甘菜。 流石に気温が低い土地で、スプリング・エフェメラルが未だ花開いて居た。

山中湖 文学の森-21
此れは何んだい?
山中湖 文学の森-22
真上から撮るとこんな感じ。 花の後に中空の茎が3方に螺旋状に裂けた見たい。 株は蒲公英の仲間に見える。 誰かが悪戯した…とは思えない謎。 誰かが蒲公英の花を切った後、こう為ったんだろうなぁ。

足腰がダルく為って来た。 さぁ、リールカフェでワインだ…