Collection of Essays by Claris Two

御盆週、水曜日辺りから減って来て居た通勤者が、金曜日に底を打つ。　最寄駅から空席が目立つのは、年に２，３日だけだな。　そんな電車の行き交うプラットフォームに油蝉の亡骸が転がって居る。　長い苦節の時間を経て辿り着いた地上で、求愛の鳴声を上げ続けて、１週間…　ハッチを観た訳では無いが、憐憫の情を禁じ得ない。　責めて踏まれない様にと願ったが、線路に落とすのも可哀想と逡巡して居る内に誰かの靴で…　其れを駅員さんが、足で線路へ。　やっぱり、其の前に線路へ、がマシだったんだろうな。
欠席続きの金メジだが、夜は地元のワインショップから週末の花火パーティーにワインを送らねば…、渦のパーティに差し入れを準備せねば…　で、昼休みに遣って来たのだが、午前中の会議が延びて、到着したのはもう１３時近くだった。　ほぼ満席。　金曜日の限定「鮮魚」のボタンを押すと、後ろから声が掛かる。　１年振り、２年振り？の再会は、ＨＴ凸凹コンビさん。　わぁ！　御久し振りです！！

この日から鮮魚はつけ麺でも提饗出来ると、祐貴社長のブログで告知されて居る。　この日の鮮魚は、天然の鯛。　勿論、つけ麺で御願いした。　碗を持ち上げて温かいスープに口を付けると、本当に驚く程に美味！　此れは美味しい。　此迄頂いた塩スープでも、１，２を争う。　深みの有る魚介風味に、結構、塩がハッキリして居る。　でも、「しょっぱい」と云うイメージでは無く、魚（鯛とは判らないのだが）が主役と弁えて居る。　そして、麺が良いんだわ。　何度も書いたが、代々木めじろの麺はどれも素晴らしい。　この少しだけ太さの有る麺がつけ麺にはピッタリだし、このスープにも最適だ。　白髪葱と一緒に摘んでスープに浸し、口に運べば、思わず感嘆の声を上げたく為る。　何も申し上げる事は無く、只管、美味い。　御好みで…、と葱油がオプション。　最初から入れて仕舞うと、この味が先に立つので…と、既に来て居らした祐貴社長から伺ったが、香ばしくて、小生は好きだ。　半分入れて試した後に、全部入れた。　チャーシュウが亦、良い出来なのだが、このチャーシュウにしても、このスープの前では影が薄い。

スープを割るのは、通常の出汁との事で、少しだけ残して御願いしたが、同じ様に美味しく頂けた。　ＨＴコンビ殿は１杯目は暖かい鮮魚を頼まれた様だが、２杯目（！）は、冷やしサワーと鮮魚のつけ麺に分かれる。　しかし、鮮魚つけ麺の味わいを二人ともが絶賛。　そうだよねぇ…　此れ、マジ凄いっす。
金メジ諸兄に宜しくと社長に託して、ＨＴコンビにも別れを告げて、急いでオフィスに戻る。