今日のワイン 其の6832012/01/08 11:00:44

アローラ プリミディーヴォ IGT ロッソ
Allora Primitivo IGT Rosso 2008

今日のワイン 其の683-1
奥さん系親族の新年会。 珍しく全員が集まったのは、娘宅。 駅前のスーパーでは、年末年始に売れ残ったワインを叩き売り?して居る。 一生懸命な売場のおばちゃんは、良く暗記が出来て居る程に熱心だ。 で、1本協力して差し上げる事にした。 ワイン好きの娘が未だ飲めない(授乳期間中)ので、一寸可愛そうでは有ったのだが、焼酎の品揃が悲惨過ぎて、結局、ワインに為った次第。 随分な前乗り(「早く着く」、と云う意味で使うそうだ)に乗じて、ひとりで抜栓、ひとりで飲む。 印象的なバッカス(だよね)が描かれたエチケットのボトルが、所謂「安旨」として評判な事は知って居たが、確かにテーブルワインとしては、褒められる味わいの1本だった。 余談だが、名称の「Allora(アローラ)」とは伊太利亜のスラングで、英語で云う「Let's」に該当する。 そんな南伊太利亜の開放的な趣が味わいにも活きて居る様に思えた。

今日のワイン 其の683-2
南が開けた明るい部屋で眺めた所為も有るが、輝く様なフレッシュネスを陽光にリフレクトさせるルビーレッド。 弾ける様なチェリーやアセロラの様な果実のブーケがグラスから光の中へ広がって行く。 プリミディーヴォらしい可愛い甘さが弾けて、グラスの向こうで Alice が踊って居そうだ。("Sweet Magic" ね) 小生が思うに、この葡萄は結構難しい。 直ぐに人工甘味料たっぷりのフルーツキャンディの様な液体が出来上がって仕舞う。 特にUSのジンファンデルに其の傾向が有るが、このプーリアの土地も海に近い(「踵」の辺り)ので、そんな危惧を抱いて居た(安いし)。 が、杞憂に終わった。 ベタベタしない甘さだけでは無く、詰まった果実感が良い。 「凝縮」と云う印象よりはずっと軽やかなのだが、薄っぺらい印象が無いと表現すべきか。 フレッシュな酸味とライトなタンニンが上手くコーディネイトされて居る。 徐々に出て来るのは、木苺とかプラムとかカラント… こんなジューシイさがストレートに笑い掛けて来る。

今日のワイン 其の683-3
そんなクリアな味わいのグラスに思わず会釈したく為るのは、娘一家の様子を眺めての一杯の所為なのかな。
アプリコット(「踊ってみた」では無い(笑))のアフターに感じる少々チクチクする甘みだけは、余り好みでは無いけれど。 まぁ、100点はあげないと云う意地悪。

コメント

トラックバック