そばはうす金色不如帰 其の1152016/08/31 23:23:00

8月も晦日に為り、2016年も2/3が過ぎ去った。 初電に向かう空にはシリウスが燦然と耀き、陽光に抗うかの如く、オリオンも其の勇姿を見せ付けて居る。 颱風一過の暁空は既に冬の星座に彩られた。 一人恨めしげなのは、細い細い月かも… 自動車のヘッドライトで判る様に未だ暗い空を明るくして、富士山を探した。 午前4時の山頂気温は、-3.2 度。
そばはうす金色不如帰 其の115-1


涼しい明け方も陽が高く為れば、残暑が堪える気温に為る。 「金色不の如帰」の前は颱風の置き土産、少しの風が通るので有り難い。 此日は「塩そば」のターン。 4つのメニューを廻すので、何れも久し振りの印象に為るな。
そばはうす金色不如帰 其の115-2
塩ベースのスープは醤油そばのスープよりも蛤の明らかさを前に出して居る。 元々、旨味豊富な喰材だとは思うが、其れを只強く感じさせるのでは無く、塩自体は町論、他の素材との親和性を充分に考慮してデザインされたテイストだ。 白トリュフの風味が適度に感じられるし、チャーシュウに乗せられたセップ茸のソースがポイントを抑えて居る印象だ。 ポワブルロゼが2個… 此れが要所で効く…憎い配置なので有る。 細麺なのに餅ぃ喰感の麺は、好い味わいと表現して構わないだろう。 穂先メンマと煮豚の美味さは特筆物だし、細かい点では三つ葉とハーブの囁きがスープに妙を与えて居る。 完成度が高いなぁ。


多摩センターの「鶴牧第2公園」からのショット。
そばはうす金色不如帰 其の115-3
左奥の山は神奈川の大山だが、丹沢や富士山は折角来たのに分厚い雲の中だ。 快晴の空でも、山には叢雲が付き物なんだねぇ。