今日の蔦 其の302012/06/23 01:01:00

饗くろきの1周年イベントを乗り切っての最初の営業日。 普段よりも遅いタイミングに巣鴨に伺う。 此れからの蔦が益々賑わって行くのは、間違い無い。 多くの御客様の中には色々な方がいらっしゃるし、向けられる視線や舌にも様々な厳しさが込められるケースも増えて来るだろう。 そんな事にも気を遣って行かなければ為らない時期に差し掛かったと云えるだろう。 もう、メジャーな立ち位置に近付いて居る事を意識して行かなければ為らないんだろうな。

今日の蔦 其の30-1
何時もの様に壱岐っ娘を2杯と
今日の蔦 其の30-2
摘みのチャーシュウを頂く。 此れを肴にグラスを重ねられるのは、嬉しい物だ。
祐貴君は少々御疲れなのか、考え事に捉われて居るのか…と、そんな風情だ。
Nちゃんが到着して乾杯。 Mさんが、ギリのタイミングで初訪蔦。

今日の蔦 其の30-3
頂いたのは、醤油そば。 何時ものセレクションだ。 輪郭が際立って居るのに、柔らかい醤油の味わいと鶏風味。 此の独特の醤油感は、祐貴君が拘った結果。 此の味わいに皆が惹かれるのだな。 此の夜の麺には何かを感じて居る様な祐貴君だったが、小生にはパキっとした印象が損なわれて居るとは思えなかったけれど、ね。

今日のワイン 其の7442012/06/23 11:53:58

セバスチャン・リフォー サンセール・ブラン オクシニス マセラシオン
Sebastien Riffault Sancerre Blanc Auksinis Maceration 2008

今日のワイン 其の744-1
西尾さん、Mさん、マッハさん、Iさんと飯田橋の自然派ワインのビストロ、メリメロで飲む。 前乗して、クリスチャン・ショサール(パタポンだね)のドメーヌ・ル・ブリゾーの白をグラスで頂き乍、ワインリストを眺める。 品揃えは豊富だが、各ボトルの本数が少なく、サンタ・マリアは既に無く… 女性スタッフにMさんの好み、「濃いめの白、芳醇だが、甘過ぎず、辛過ぎず」とリクエストしての御奨めが此れ。
サンセールか、ロワールの白ならソーヴィニヨン・ブランだろうが、彼女が仰るには、「サンセールらしく無く、ソーヴィニヨン・ブランらしく無い」との事。 フム… エチケットには、"MACERATION" の文字。 と云う事は、果皮や種子を取り除かない造り方で、所謂、赤の手法で造ったらしい。

今日のワイン 其の744-2
おぉ、此れは濃い色で、小麦色では無くて橙色を溶かした明るいブラウン。 ブーケは充分な力を持って立ち昇って来る。 アプリコットとクインス(花梨)は、明快。 やや還元香も感じない訳では無いが、ハニーやジャミーな林檎。 濃密なタッチの液体を口にすると、前述の林檎の勢いが凄い。 悪い表現をすると腐る寸前の芳醇な甘さが有る。 厚い印象でもソルティなミネラル感とインク匂を含む。 そして、何よりもタンニンの豊富さは白ワインの其れでは無い。 マセラシオンの効果なのだろう。 アフターは前述のジャミーな林檎の甘さに包まれる。 思った以上に、甘さが勝った液体だったが、アンニュイな印象が珍しい白だった。

今日のワイン 其の7452012/06/23 13:20:14

ブルゴーニュ ピノノワール フィリップ パカレ
Bourgogne Pinot noir 2008 Philippe Pakcalet

今日のワイン 其の745-1
メリメロでの2本目。 何時迄も「マルセル・ラピエールの甥」と云われて居るのが、少し気の毒な感じのフィリップ・パカレだが、あれ?「ブルゴーニュ・ルージュ」も造って居たんだ… 調べて見ると、此れはシャンボール・ミュジニー村とジュヴレ・シャンベルタン村其々近郊のピノが使われて居る。 其れで「ブルゴーニュ ピノノワール」と書きたかった訳だ。 生産量は3000本だそうで、見掛けない筈だ。 「華やかで弾む様なピノ」と御願いして、此れが出て来たのだが、リクエストが単純だったので、外れて居なかったな。

今日のワイン 其の745-2
若くて明るい中に少し暗い芯の有るピノカラー。 レッド系のチェリーとストロベリー、木苺も…と云う、比較的有り勝ちなブーケだが、確かにキラキラする印象が期待を持たせる。 もっと酸味が厳しいかと思ったのだが、弁えたイメージが有り、酸味の中に甘さが潜むと云った品性の高い構成に為って居る。 此れは、ブルゴーニュ・ルージュとしては最上級のボトルだ。 「チャーミングな御嬢さんが、小さな花が咲く草原を走って行く」。 おぉ、このスタッフの御嬢さんは中々の腕利の様だ。 時間の経過で、確り感やスパイシーさが少しづつ感じられる様に為る。 一方で、ミネラリーなニュアンスは感じ取れない。 玉に傷なのは、タンニン。 舌に残るニガニガが、好きに為れない。 此れがアフターの印象を損なって居る様に思える。