今日の渦 其の4492012/06/10 07:58:03

此の夜は、渦の常連さんでワイン好きの4人で飲みましょう、の会。 観桜の際に約束したのだが、4人の都合が揃う迄2ヶ月掛かった計算に為る。

今日の渦 其の449-1
此の夜に開けたのは、赤ばっかりの5本。 もう1本、Cさんが持ち込んだボトルが有ったのだが、其れはセラーに収めた。 実は左から2本目は、芳実オーナーへのプレゼント品だったのだが、小生がさっさと抜栓して仕舞ったので… 1本飲み切れなかったと云うオチ。 矢張、ワインは大勢で楽しむのも良い。 あーだ、コーダの勝手な(笑)コメントも、其々に含蓄に富む?。 個々のボトルのコメントは、別記事に譲りたい。

今日の渦 其の449-2
前乗り、いや定刻に着いた小生に芳実オーナーが、何時ものレアチャーシュウを造って呉れた。 実は、ユドロ・バイエのレ・クロを味見し始めて居て、其れの "hors d'oeuvres" にした。 う~ん、最高の組合せじゃないかい!

今日の渦 其の449-3
漸く皆が揃うと、芳実オーナーが、此の夜の為に用意して呉れたチャーシュウも登場。 何時も御気遣い頂き、感謝。 イタリアン・パセリ(最近の飾葉は、「姫三つ葉」と好い、此れとか…難しいのぉ)を乗せたタレ焼は、気持ち甘目にシフトして居り、赤ワインにミートさせて居る、流石。 添えて有るのも、そんな傾向のテイストを施されたアンチョビ。

今日の渦 其の449-4
酒盗のミニピザ。 此方もワインの摘みに合う様にアレンジされて居る。

今日の渦 其の449-5
此方は、御母さんの3種盛。

今日の渦 其の449-6
更にメンマ好きの方のオーダー。

今日の渦 其の449-7
定番のベル・キューブ。 小生は此れをチョコチョコと摘まむのが、大好き。

飲んだ、飲んだとオーダーストップの時刻を過ぎて、重く為った腰を上げる。
芳実オーナー、御世話に為りました。 皆さん、有難うね。
藤沢のB♭で、呑み足したのは内緒にしたい。

今日のワイン 其の7372012/06/10 10:53:05

シャンボール・ミュジニー プルミエ・クリュ レ・クラ ユドロ・バイエ
Domaine Hudelot-Baillet Chambolle-Musigny 1er Cru les Cras 2009

今日のワイン 其の737-1
2ヶ月前に約束した「渦でワイン」の夜。 5本揃えたトップバッターが此れ。 観桜の帰りにロックスオフで入手して、渦のセラーで預かって頂いて居た。 セラーの庫内温度が低いので、到着と同時に抜栓してテイスティング。 おぉ…、お… 此れは素晴らしい、と云うか小生の好みのピノ。 過日、クラウドラインの陰性のピノを飲んだが、此れの引立役だった見たいだ。 ロックスオフの御店主が、コート・ド・ニュイのボトルを並べて、若いヴィンテージだが、小生の好みから云うと、此れ!と推奨して呉れた。 好みを知って呉れて居るプロの存在は有難い。 レ・クラは良い畑だ。 レ・ザムルーズばかりが、プルミエ・クリュでは無い…でも、グラン・クリュのボンヌ・マールやレ・ザムルーズは、トンでも無いけどね。 其れにユドロ・バイエは、他の造り手に比べるとコストが優しい。 CPが良いのは、「新進気鋭」と云われる今の内だろう。

今日のワイン 其の737-2
少量の液体を落としたグラスのカラーは、思ったよりは濃いが、明るい輝きの有るルビーレッド。 足が非常に綺麗で長い。 ブーケは、フレッシュで華やいだベリーとチェリーにジャスミン系の花香。 燥ぎ過ぎない艶(あで)やかさ…そんな印象を与えて呉れる。 そっとグラスのリムに口を付ける。 稠密度の高いタッチにソフトで嫋な酸、甘くてサラサラのタンニン… エレガントで、控え目で、静かなパワフルネス。 色々な秘めたファクターが次々に底から湧き上がって来る様だ。 味わいには、薔薇、菫、ラズベリー、シナモン… 何だか、沢山出て来る。 最初は淡かったミネラルが、そぉっと忍んで来て、深みに誘(いざな)って行く。 最初の5分は驚嘆する創世記だ。
アフターの引きにだけ「若さ」を感じる。 もう少し…と思うタイミングで、唐突と迄は云わないが期待よりも短い終焉を迎える。 3年待てば、3倍のプライスでもリコメンダブルだ。 初中頂けるボトルでは無いが、時にはこんなボトルで安慮を得たい物だ。

今日のワイン 其の7382012/06/10 12:29:21

ロッソ ピチェーノ スペリオーレ ロッジョ デル フィラーレ
Rosso Piceno Superiore ROGGIO DEL FILARE 2007

今日のワイン 其の738
2本目は、芳実オーナーが用意して呉れて居たボトル。 エチケットには、ピチェーノとしか書いて無くて、其れ何処? で、御一人がタブレット端末を出してチェックすると、マルケだそうだ。 サンジョヴェーゼとモンテプルチアーノなら、其の辺りかと皆で納得。 個々のDOCを覚えるのは大変な物だが、フィラーレは此処の中心畑らしい。 「スペリオーレ」を名乗れるのは、アブルッツォとの州境付近の限られたエリアだけだそうだ。 ヴェレノージと云う醸造所の作品だが、調べて見ると評価は高い。 確かに、テイスティングして直ぐに此れはイケると確信。 1本目と違って、皆が揃う前にカラフェに移し替えて置いたが、エチケットのデザインが象徴する情景通りの味わいに思えた。
色相は活性ガーネットを黒く染めた感じで、相当に濃い。 プラムにブラックベリー、樹皮や腐葉土… そんなブーケがわぁ~と溢れ出て来る。 「夕陽に照らされた向日葵畑」は雫君の表現だが、偶には賛同して見よう(笑)。 インパクトも強く、熟成果実のジャブがポンポンと繰り出される。 但し、爆弾タイプの強引さは無く、弁えた佇まいが好ましい。 バルーンな果実感には適度なスパイスが含まれて居り、ベルベッティな厚みの有る滑(すべ)らかなタンニンと相俟って、プライス以上のイメージを形成する。 一方で、酸も太くてパワフル。 キーンな酸では夕陽のイメージを損なって仕舞うからね。 雄々しいが、一抹の寂寥感、明日への期待… そんな要素がいっぱいに詰まった、暮れ行く御日様のワインだ。 イイネ!