今日の渦 其の2962010/04/08 20:24:55

染井吉野は、満開を過ぎるとあっと云う間に若葉が芽吹き、花の芯が赤く為る事も有って、一挙にくすんで仕舞う。 小生に取っては、染井吉野は既に旬を過ぎた。 日銀の庭の五月には花吹雪に混じって、鳥が花柄毎千切って捨てた花も混じる。 もう、五月が咲いた様に…は、見えないね。 蜜を吸ってから捨てるなら兎も角、どうも只ゞ千切って居るだけの鳥が多い様だ。 雀に、鸚哥(インコ)に鵯(ヒヨドリ)… 悪戯な奴らで有る。 「花見に行きましょう」、と云うオフィスの皆の誘いを断り(未だ空咳が出るのよ、寒いし… 其れにさぁ、雨降って無い?)、藤沢へ戻る。

今日の渦 其の296-1

ロックスオフで「ル・ブール 2002」をピックアップして、この夜は呑兵衛ふたりが相手の予定なので、更に2本追加。 マイナー・ファミリーのサンジョヴェーゼは、来る度に手にするので、もう小生の指紋だらけ。 好い加減に引き取って下さい状態だったのだ。 もう1本は、惚れ込んだ「ラス・ロカス」。 最後の1本…福が有ります様に。
何時もより1本早い小田急で渦に伺う。 意外に強い雨で、当然、SP。 呑兵衛Rが到着する頃には、カップルが1組既に小生の後ろに。 勿論、小生はカップルの後ろに廻り、呑兵衛Cの到着を待つ。 シャッターが開くと、カップルは「後二人来るのですが…」と宣ふ。 芳実オーナーは丁寧に、そして毅然と「席の御取置は御遠慮頂いて居ます」と伝えて居る。 4人揃ってから、喰べ始めたいカップルのふたりは、ウェイティングチェアで待つ事に。 「当然の事に納得する」、此れが中々すんなり行かずに、駄々を捏ねる輩がひとりやふたりは出る事も少なく無い御時世だが、此処は気持良く収まる。 一寸した疑問は、もし、小生が後ろに廻った後に、「後からのふたり」が到着したら、4人は小生の後ろに廻ったのだろうか??

今日の渦 其の296-2

芳実オーナーが、誇らしげに見せて呉れたのは、「食ベログ」の「ベストラーメン 2009」のアワード。 皆さん、書いて下さって居るんですねぇ。
扨、心配だったのは、呑兵衛Cが到着したタイミングに余席が有るか… だが、彼女は行いが良い様で、我々の隣席が空いた儘のタイミングに到着。 目出度し、目出度し。

今日の渦 其の296-3

早速に、クロ・ルジャールのカベルネ・フランを慎重に抜栓。 そうこのコルクは55ミリも有る上に、少し脆い。 前回は見事に失敗したので、ワインエキスパート殿の面前でも有り、緊張して…奇麗に抜けました。 3人でテイスティングの後、乾杯。 やっぱ、違う…様な気がする(笑)。 美酒で有る、絶対。
2本目は、「青い空に輝く御日様の下でノビノビと育った」(Cさん曰く)メンドッシ―ノのサンジョヴェーゼ。 カリフォリニアのドッシリ感も有る逸品。 ラス・ロカスは、何時も揺蕩う様な不思議な気分に浸れる、柔らかく、甘く、優しく…だ。
殆ど何も喰べないで、赤い液体ばかりを堪能して居ると、見兼ねたふたりが色々とオーダーを入れて呉れるので、取り敢えず、皆、フォトテイク。

今日の渦 其の296-4

今日の渦 其の296-5

今日の渦 其の296-6

新メニューの鶏の…忘れた(笑)…は、何処ぞの御店の公認パクリだそうで、御花見の時にオリジナルを頂いた記憶が有る。 宮崎地頭鶏でアレンジしたと云うこの作品は、ワインにもピッタリで、良いねぇ。 マリアージュと云う程では無くても、この摘みはこのワインと合う、とか合わないとか、ワインの味わいの表現等は、Cさんに教わる事が多く、楽しい。 N子ちゃんも加わり、更に白ワインのサザンクロスが開いて… もう、手が付けられません(笑)。

今日の渦 其の296-7

主麺の時刻と為り、呑兵衛諸姉からは「インパラ」だの、「犀(さい:rhinoceros / rhino 『リノ』と発音)」だのと、リクエストが入り、芳実オーナーも確り?其れに応える??。 もう、カウンターは常連さんだけに為り、はちゃめちゃ状態。 小生は、芳実オーナーの提案に沿って、「油葱ラーメン」。 最近、代々木のめじろで復刻提饗されて居る藤沢時代のめじろの品書で云うなら、「雅」で有る。 成程、名は体を表して居るのかも知れない。 シンプルだが、均整の取れたスマートな装いだ。 で、味わいだが、油を変えるとこんなに違うの? と吃驚のスープ。 元々、洗練された醤油味のスープに、香りの高い葱香が混ざり昇華する。 代々木の同名の作品とは、趣は大分違うが、葱のマジシャンのDNAは脈々と…と、云う事なんだろう。 此れは、亦、頂きたい一杯だなぁ。 小生が藤沢めじろの味を覚えて居れば、更に面白かったのになぁ。
未だ咳が抜けない身としては、一足御先に失礼を… 自宅に着くと、あ、傘が無い…(汗)