食堂酒場 グラシア 其の14 ― 2015/06/11 01:01:00
過日、マスターとマダムに御引き合わせ頂いて知己を得た、オルガニストの森さん。 彼女の渡仏前に一献を御一緒出来る運びと為り、グラシアへ急ぐ。 待ち合わせの時刻は、なんと16時(笑)。 未だ々陽が高い時刻なのだが、開宴。

此の季節為らば、スターターは此れ以外の選択肢は難しい。

1本目は白。 「小生は白は余り頂かない」と云う台詞を使い難く為った昨今では有るが、小布施のソーヴィニヨン・ブラン。 思った以上に膨よかな印象でニュージーランドのミドルクラスのクオリティを上げた様なタッチが好ましい。 柑橘系と青林檎のニュアンスに、独特な電気火花の風味(誰も判らない(爆))と云うか… 面白い。
マスターに「御任せ」で彼是出して頂いた。
急性?の海老アレルギー発症の彼女、此れ幸い(御免なさい)と独りで平らげたのは、「生白海老剥き身」。 横着な小生の為に…では無かったのかもだが、丁寧に皮を処理して有り、喰べ易い。 勿論、飛切の美味さで仄かな海老の甘味がソーヴィニヨン・ブランに絡む。
「信州サーモンのカルパッチョ」。 上等なサーモンは上品なテイストで、蕩ける味わいは上質其物。 スモークでは無く、生でこその一品に震えちゃう。
北海道の紫アスパラ。 立派な体裁なのに柔らかい。 茹でると緑色に変わる手品師。
マダム御手製のニョッキは、北海道の「春キラリ」と云う小麦粉で密度濃く仕上げられて居る。 其れを濃厚ゴルゴンゾーラソースに絡める。 此れは逸品。 ヘヴィな構成なのだが、旨さはセレブ。
2本目は何時もの小布施のルージュ。 メルロー主体にCSを混醸。 安心の1本で落ち着いて頂ける。

彼女が丁寧にカットして下さった処を貪り喰う。
此方の高級牛肉だったか、記憶がメルロに溶けて仕舞ったのだが… 兎も角、超絶絶品なステーキ。 肉の美味さを損なわない様に、際立つように巧みな味付けが為されて居て、此れは美味!
チキンカレーで締めると云うのも乙なのだが、只のカレーじゃないよね… 香ばしい風味はエスニックなベースに乗って居て、南国ムードが漂う。 此の御米が誠にテイストに似付かわしい喰感で堪りません。
楽しく、美味しい時間は人生の糧、ですね。 御馳走様、有難う。
今日の渦雷 其の53 ― 2015/06/11 23:23:00
鳴物入りで開店した「らぁめん 鴇」は、当面は昼営業だけに為った。 渦雷と同じパターンだが、そう為ると伺い難く為る… で、此日は伺い難い(笑)渦雷へ。 5月27日以来の訪問だ。 14時前に到着すると、シンゴ君とAちゃんの体制。 此方でも芳実オーナーからバトンタッチと云う事なのかな。
券売機には「冷やし味噌中華そば」の掲示が有るので、有難く限定の一杯を御願いする。 「最後の一杯です」、「ラッキーだねぇ」と話して着丼。 其の直前に此の一杯を目当てに来られた御兄さんは、相当に残念がって居らしたなぁ… 御免なさいね、近場の小生が平らげて仕舞って。
冷たいスープの温度を勘案した程度の良い辛さが好きだ。 油の香りが上品で、冷たい味噌スープだとか改めて思わずにスルスルと何の違和感も無く喰べ進んで仕舞う。 其程にナチュラルな一杯だ。 やや太目でキュっと締まった印象の麺がとても良くマッチして居る。 此の組み合わせは非常に良い。 辛肉味噌を崩す様にして、真中から麺を引き出す様に喰べ始めるのが好み。 ワイルドにカットされて居るのは… 葱…、葱だよね。 やや固目の喰感と風味が普段とはチト違う様に思える。 アーリーレッドの辛味が適度に抑制されて居るのは何時も通りで、此れが亦小生好み。 御兄さんには申し訳なかったけれど、此れが頂けて良かった。
2ミリ程の蕾は、Orange Balsam Thyme(オレンジバルサムタイム)かな。 古い御宅の垣根土塁で声を掛けられた。
Are you going to Scarborough Fair?
此の歌はとても好きだ。
Remember me to one who lives there,
For she once was a true love of mine.
然程洒落ちゃ居ないが、そんな事も有った様な、無かった様な(笑)…
タイム (Thyme) はシソ科イブキジャコウソウ属 (Thymus) の総称。
Parsley, sage, rosemary and thyme,
歌に有る様にハーブなのだが、此のサイズにして木本。 如何にもな紫蘇花が付くが極めて小さい。 マクロで撮ったら、何やら寄生して居る輩を発見。 ピントを呉れて遣ったのだが、コイツが何だかは流石に知らない、判らない。