饗 くろ喜@秋葉原 其の50 ― 2015/03/19 23:23:00
上野東京ライン開通4日目。 初電は以前よりも混む様に為った。 春休み期間中で御休みの若者が多く乗るので、開通前との比較が難しいのだが、大船、戸塚、特に横浜から乗って来られる方が増えた。 開通前は横須賀線に乗車されて居た「上野以北に行かれる方」が乗換不要に為った東海道線(上野東京ライン)に変更されたのだろう。 しかし、藤沢を過ぎてから乗ったのでは、殆どの方が着席出来ないので、空いて居る横須賀線に戻る方も出て来るだろう。 暫くは様子を見たい。
普段は金曜日の「紫」に伺う「くろ喜」だが、此週は木曜日「にも」訪問。 此処暫くの間、「十三浜の日本一わかめ」を使った限定作品が提饗されて居るのだが、此週は「醤油わかめそば」なのだ。 黒木さんの醤油テイストは特に好き(だから、「紫詣」なのだが)なので、是非にとスケジュールをアジャストした。 雨が降り出す前の曇なのだが、未だ暖かい空気が残って居る様で、寒いと迄は為らない。 ピークの花粉も雨に抑止されて居る感じだ。 最終日だったので、「紫」と同じ程度の開店迄の時間を取る様に伺う(開店時刻は30分遅いが)。 10時の時点の19度から徐々に下がって行く気温予報だが、コートを脱いで元気に?歩いて到着。 Y君に「1日間違えて来ちゃいました」…なんちゃって。
小生のイチオシ、黒木さんの醤油作品だが、此の一杯も頗る美味い。 同じ醤油ベースのスープでも「紫」とは全く違う味わいでとても新鮮な印象が有る。 鶏と豚に加えて、秋刀魚節を加えて居るそうで、此れが良く効いて居る。 主役の若布は厚くて、歯応えが有るのにサクッと柔らかい感じで茹で加減の巧みさが推し量れる。 味わいも海の香りが上品で、流石に日本一と云うだけの事は有る。 久し振りに黒木さんの鴨以外のチャーシュウを頂いたが、醤油の味が施されて居て、適度に香ばしくて流石のテイスト。 スライスされた筍は茹でただけとの事だが、本来の甘さが仄かに出て、其れが醤油スープが引き立てると云った印象に為って居て、高級感、クオリティの高さを物語る。 特筆して置きたいのは、紫オニオン。 然り気無く配らわれて居るが、絶妙なショットをスープに打ち込んで居る。 麺は平打のピロピロした感じが楽しいが、風雅な味わいが籠められて居て、黒木さんの製麺の確かさが窺われる。
めかぶご飯も頂いて仕舞った。 以前に頂いた時にとても美味しかったんだよね。 御飯の量も丁度良くて、無理無く完喰。 半分位はそばと平行して頂いて、残りは余ったスープを適量投入。 細かく刻まれた和布蕪がトロトロに為って、海の味わいがふんわりと拡がる。 流石に醤油スープとの相性ピッタリで、此れは美味い。 皆さん、此方もオーダーされて居たもんね。 スープに浮くプルプルの背脂は粒が大きいが、此方にも魚介のニュアンスを感じる。 コレステロールが心配に為っても誘惑に勝てずに喰べちゃう。 御飯も頂いたら、流石に汁完は無理だったけれど… いや、スケジュールを弄り倒した甲斐が有ったと云う物だ。