今日のワイン 其の937 ― 2014/07/20 23:23:00
メルカ・シージェー カベルネソーヴィニヨン ナパヴァレー
Melka CJ CabernetSauvignon NapaValley 2010
最近はワインのアーティクルは御無沙汰だ。 連番は此処迄来て居るのだが、アップするのは4ヶ月振り。 ワインを味わい、楽しんで居るのを怠って居る訳では無いのだが、其れを浅学非才の小生が文章に起こす事が恥ずかしく為った…のかも知れない。 小生の持ったイメージが可也マイナーな事も少なく無くて、自信(んなモン有ったか?)喪失かも。 いえ、単に書くのが面倒に為って居る、と云うのが屹度本当の事。 でも、今回は久し振りに遣って来た娘達とグラスを合わせた記念に一筆。 此のボトルは、渦の芳実オーナー御夫妻に誕生日に頂いた。 御散財を御掛けして仕舞い、恐縮頻りだ。 渦のスタッフの皆さんから頂戴した「ジャン・レオン」のエチケットには彼の全身のフォトが有ったが、此方は目だけ…一寸怖いのだが、メルカの評判は高い。 今日では、フィリップ・メルカの名はミシェル・ロランと並び賞される程…とか、書いて有る(笑)。 ナパで造るボルドータイプの雄としてのポジションは確立されたと云って良い。 此のボトルに記された「CJ」は、二人の御子さんの頭文字だそうだ。 ヴィンテージは2010年だが、此のタイプにしては早飲も楽しめるとのコメントに我慢出来ずに抜栓、って感じかな。 娘達の到着を待たずにテイスティンググラス迄、久し振りに持ち出してチェック。 うむ、デキャンタージュは軽めにしたい…で、Vinturi のワインエアレーターを選択。 注ぐ時の鼠の鳴声見たいな音に孫娘が大喜び、なので正解!
深く濃い紫を湛えたルビーカラーは、全く透けないと云って良い。 エッジからグラスの奥迄、全く様相を変えないと云う凛々しい潔さに思わず、感嘆の声が漏れる。 バルーンシェイプのテイスティンググラスから溢れ、立ち昇るアロマは豊かさに満ちる。 スワーリングの先には豪華さが漂うが、太くて重い…のでは無く、軽快なリズムを打つ黒い果実とややスモーキーで仄甘いニュアンス。 そして、必然の凝縮感は矢張、黒いカラント由来。 時間を掛けてのテイスティングの後、1時間程置いてからボルドーグラスに注ぐ。 高価なワイングラスは割り尽くした(笑)ので、奥さんのプレッシャーも有り、最近はこんなグラスだが、グラスを買い替え様かと久し振りに思った。
1時間の効果は充分で、ブーケにはブルーベリーやプラム、カシスにプラム等が加わり、シルキーなタンニンに溶け込んで居る。 如何にもフルボディっぽい表現だが、抜栓時の何処か軽快な印象は損なわれて居ない。 恐らくは、飲み頃に入ったばっかりの若さが此れを司って居るので、熟成と共に重厚感は増すのだろう。 現時点ではジェントルで優しい…そんな全体感だ。 酸味は淡いが、スパイスの印象が程良いのも小生の好みだ。 更に時間を置くとシルキーからベルベッティに、と厚みが増して行くイメージが有るが、未だゞフレッシュな印象も維持されて居る。 スパイシーさとタンニンの組合せが弁えた感じで、此れも亦、好きなポイントだ。 アフターの引きのバランス感も悪く無い。 思った程には嫋々と云う感じでは無いのだが、其れは若さ故だろう。 人間ドックを控えて、今回も禁酒期間に突入(笑)。 暫くワインも御預けだが、徹尾のボトルとして最高の1本を頂く事が出来た。
其の後、孫娘の水遊びに海岸へ付き合ったので、1枚。
人並みに「爺」なので有る。