饗 くろ喜@秋葉原 其の20 ― 2014/03/27 23:23:00
墓参の時に XZ-10 で撮った杏。
馬鹿の様に口を開けて撮って居たので、風邪を引いたのかも知れない。 前回の発熱の時は風邪では無かった様で後を引かなかったのだが、今回は喉の痛みが長く続いて居る。 鼻は杉野郎の仕業も有り、最低の状況だ。
此日は雨がパラつく空模様で花粉は多くは無いのだが、寒い。 病み上がりでの行列は嫌だと秋葉原に向かうタイミングを計る。 本当にラッキータイミングに到着して、シェードの下で待てる状態だったが、其後5分で10人も集まった感じ。 更に雨が再び降りだしたのは店内に入ってからだったし。
最後の「若布そば」は浅蜊仕様と決まった。 徹尾を飾るに相応しい作品。
非常に美味しい。 「ベストオブザ若布そば」でしょう、此は。 朝霧の向こうに淡く広がる透明な水色の春空、そっと昇る陽の輪廓は朧。 そんな印象が湧く。 稀有な面持ちにたじろぐ様に、躊躇う様に取り込まれて行く。 最初に薫る不思議なニュアンスは何? 香り立つオイルの外で存在感の有るコアな印象は、「烏賊煮干」だそうだ、へぇえ…てな物。 塩ダレは上品以上に高貴な佇まい。 勿論、浅蜊なのだろうが、鶏との組合せがソッと嵌って居る。 非常に、異常な位に美味しいスープで、此れをミスると1年後悔が続く(亦、翌年も造って頂けるとして)。 黒木さん十八番のローストトマトは、塩スープに絶対のコンビネイション。 チャーシュウは鶏だが、ハーブ仕立で此の計算が憎い。 ドーンと乗せたのは、「行者大蒜」。 山に自生するのを行者が喰べると、精力が漲って修行に成らなく為ると云う曰く付きの野菜(笑)。 合わせる細麺も良い。 あの「紫」の「鴨つけそば」に通じる風合は素晴らしい。 シェフ黒木の実力、身に滲みて御座居ますです。
「和布蕪御飯」 此れをもう一度頂きたくて、朝飯をパスったのだ。 単品の良さは前回記した通りだが、此のスープで漬けると最早、最高と云う表現では不足しそうだ。