鞍馬山を登って来ました 其の22013/11/04 16:09:26

叡山電鉄の展望列車の「きらら」。
鞍馬山を登って来ました 其の2-01
滅多にスナップは撮らないのだが、XZ-10 で1枚。 旅行に来た見たいだ(笑)。

「此の電車で行くと、鞍馬寺の社務所は未だ開いていませんよ。 境内には入れますが…」と親切な駅員さんのアドバイスを頂いて乗車。 横向きにセットされた座席に座ると天井近く迄のパノラマウィンドウから覗く朝陽が眩しい。 車窓からの流れる風景を眺めるのが好きなのは、子供の頃から変わって居ない。 京都の郊外へ向かう移ろいに目を預けて居ると、貴船口の駅はあっと云う間に到着。 普通とは逆に、貴船から鞍馬に抜ける事にして居たので、此処で下車。 未だ7時40分… 勿論、小生ひとりしか降りなかった。 貴船迄はバスだと7分も掛からないのだが、1番バスは9時半発だ(笑)。

鞍馬山を登って来ました 其の2-02
で、紅花襤褸菊(ベニバナボロギク)が、沢山咲く路を貴船川に沿って上流へと歩き始める。

鞍馬山を登って来ました 其の2-03

貴船川は鴨川の源流に当る。 途中で無線機を片手にした教授と女子学生(想像)と擦れ違う。 「何の調査ですか?」、「野生の猿です」との事。

鞍馬山を登って来ました 其の2-04
鈴虫花。 関東では見ない花(植物園には有るので知っては居た)、近畿でも絶滅危惧種に指定されて居るし、京都府では殆ど見掛けないそうなので、出会えてラッキー。 朝に撮るのが良い「一日花」なので、早起きして登って来た甲斐が有った。 撮り難い位置に咲いて居て、腰が痛く為ったが、良く気が付いたと自賛。 学名は我が敬愛する牧野富太郎先生の名を取って、「リパリス・マキノアナ」で有る。 牧野先生は此の花に「鈴虫草」と名付けられたのだが、ラン科に同じ名前の植物が有ったので、「鈴虫花」に変更されて仕舞った。

知らない花を見付ける度に立ち止まる。 バスで数分の道程を何時間掛かる事やら… でも、其れで良いのだ。 スケジュールなんて無いんだから。

鞍馬山を登って来ました 其の2-05
背景はボカしたいが、小さな花には全てピントを呉れて遣りたい。 そんな初歩的な事が出来ないのよねぇ(笑)。 …で、此は「松風草」。 ミカン科唯一の草本として知られる。 葉に独特の臭気が有り、鹿に喰われない様に対策(不嗜好植物)を取って居る。

鞍馬山を登って来ました 其の2-06
で、そいつに出会した。 気が付くと100m程の距離から穴が空く程、見詰められて居た(笑)。

鞍馬山を登って来ました 其の2-07
女郎花(オミナエシ)は御存知でも、此の男郎花(オトコエシ)は聞いた事が無い人が多いのでは… 昔々、未だ男性が女性よりも偉かった頃、女子は黄色の雑穀飯(オンナメシ)を喰し、男子は白米(オトコメシ)を頂いて居たのが名前の由来…とか。 一寸、臭いのも「男」なのかな(笑)。

鞍馬山を登って来ました 其の2-08
背景が貴船川と知らせたくて絞って撮ったのだが… 面白い咲き方をして居るが、山萩かと思われる。 もっと、葉を確り撮っておくべきだった。 万葉集で一番多く詠われた花は萩だが、単に「萩」と云う名の植物は無い。 上述の女郎花と共に詠まれて居る歌が有るので、紹介して置こう。

ことさらに衣は摺らじ女郎花咲く野の萩ににほひて居らむ

鞍馬山を登って来ました 其の2-09
白花の水引。 白花を付ける株は其程珍しくは無いのだが、此処の花は特に美しく、マクロコンバージョンレンズで寄せた。

鞍馬山を登って来ました 其の2-10
御存知、「溝蕎麦」。 タデ科の常で、花弁に見える部分は萼で花弁は無い。 ローキーで撮って見た。

やれやれ、1300mを90分掛かって貴船に到着だ(笑)。

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