今日のワイン 其の8472013/07/19 22:22:00

バロン・フィリップ・ド・ロートシルト・ドメーヌ・ド・バロナーク
Baron Philippe de Rothschild Domaine de Baron’Arques 2006

今日のワイン 其の847-1
渦の芳実オーナーが我々3人の還暦祝いにと用意して下さったボトル。 ほぉ、何処かに5本の矢が描かれて居るのだろうか、バロン・フィリップ・ド・ロートシルトが、ムートンと同じ技法で、ラングドックのリムーで造る話題のドメーヌ。 リムーがACに格上げされたのも、政治力、財力の為せる結果と云う事か… だが、テイストは折紙付きだ。 セパージュは、メルロー50%で残りの半分をカベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、グルナッシュが均等に分け合う。

今日のワイン 其の847-2
テイスティングすると、やや閉じた印象が有ったので、シニアワインエキスパートのアドバイスに従って、デキャンタージュした。 少し派手だったかと案じたが、ボディの確りしたワインには丁度良かった様だ。 フォトでも判るかと思うが、褐赤色の度合が非常に高い。 カラフェの内壁を伝わって居る最中でも濃厚な色相が知れる程だ。 カラフェからは、レッド系のチェリーやストロベリー、プラム、カシス等のブーケが上品に漂う。 もっとインパクトたっぷりなのかと予想して居たので、エレガントな佇まいに驚く。 デキャンタージュする前と打って変わって、タンニンが円やかに変身して居て、厚さの有る酸味や果実の熟成感を引き立てて呉れる。 ミント、マーマレイドにカカオとか杉皮とかヴァイオレットとか…ジャンルの違う香りが溶け合って…いや、其々が個別に主張するのか…判じ兼ねて居るとオークのニュアンスが擡頭して来る。 此等が一体化する頃にバルーンでリッチな果実の底に収斂して行く。 変化が目紛るしい訳では無く、鷹揚に、そして確実に進捗して行く。 飽迄、計算されたレールに従って居るのだと、誇示するかの如く。 ミネラルがステインっぽいのは好みが分かれる処だろう。 アフターの印象はメルローが主体で、晩秋の林下を彷彿とさせる。 其処にバナナの皮位、落ちて居そうだけれど(笑)。 引きの印象だけはボルドーっぽいと云って良いかも知れない。 此れは如何にも小生好みのガッシリ濃いボトルで、流石にロックスオフの御店主は良く見抜いていらっしゃると感服仕った。

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