撮って見た 其の572013/03/24 14:50:34

羅生門葛(ラショウモンカズラ)

撮って見た 其の57-01
蕾を撮ったのは2012年4月15日。 染井吉野が散ったばかりのタイミング。 包葉や萼の様子、蕾の形や色からして、「羅生門葛」と推定。 だが、蕾から蛇舌の様に出て居る雌蕊が気に為る。 此迄に見た羅生門葛の蕾にはこんな舌は出て居なかったのだが、間違い無さそうだ。 此の仲間は花が開くと蛇が獲物を呑み込む様子に見えて(蛇は本当に嫌い)恐いのだが、チロチロと蕾からも舌を出す事が有るのは知らなかった。 花を下から覗くと長い雌蕊が上側の花弁の裏にへばり付いて居るのが判る。

撮って見た 其の57-02
花は大きいが、直ぐにシソ科と判断が付く。 ラショウモンカズラ属と自らを代表とする属を持って居る。 変わった名前だが、源氏の渡辺綱が切り落とした鬼の腕から名前を取ったそうで、此方もぞっとしない。 渡辺綱が「髭切りの太刀」(2012年の大河ドラマで有名に為った?)で茨木童子の腕を落としたのは、一条戻り橋だったのだが、謡曲「羅生門」ではシーンを羅生門に移して居る。(後に茨木童子は綱の伯母に化けて、切られた片腕を奪い返したと為って居る。) 花言葉は其れに見合って居て、「復讐」とか「油断大敵」だ。 「葛」は蔓を意味するが、此の花の場合は、「走出茎/走出枝(ランナー)」と呼ばれる蔓にも見える細い茎が地を這って延びる。



垣通(カキドオシ)

撮って見た 其の57-03
同じ日に似た花を見付けた。 此方は、垣通。 羅生門葛と同じくシソ科で、矢張、自分の属(カキドオシ属)を持って居る。 花の大きさが違うので、羅生門葛と間違う事は少ないと思ったのだが、サイズを実感しない儘に図鑑で調べると間違えるケースがネット上でも散見される。 垣根を通して近隣から侵入して来るので、此名が有る。

糖尿病の漢方薬として知られて居るが、連銭草/金銭草(葉が銭(ゼニ)の形をして居て、茎が連がって居る)と云うのが乾燥させた時の生薬名で、血糖値降下やダイエット効果(カキドオシ茶として売られて居る)が有るそうだ。 試して見ようか… 一方で、癇取草/疳取草(カントリソウ)の別名が有る様に子供の癇の虫に効くそうだ。 其の他にも膀胱炎・強壮剤から水虫迄、様々な薬効が記されて居るので、スーパー薬草見たいだ。 山菜としては、葉や花が掻揚や天麩羅にされる。

撮って見た 其の57-04
花屋さんで売られて居る「グレゴマ」は、欧州原産で葉に斑が入って居て可愛い。

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