パール富士2013/02/27 01:01:00

2月23日の「富士山の日」の出来事で無く、「226」の朝に為って仕舞ったのが一寸だけ残念だが、「パール富士」を撮って見た。 「ダイヤモンド富士」は、富士山頂に太陽が懸かる事象だが、「パール富士」は月を対象にして居る。 月は満ち欠けするので、満月で無いと「パール富士」とは呼ばないのかも知れない。 此の日の「パール富士」の時刻は午前5時42分。 満月時刻は5時26分。 たった16分の差なら、「真正パール富士」と云えるだろう。
或る酒席で「もう直ぐ満月」と云う話に為った時に、最寄駅を同じくするエンジニア殿が、「今度の満月は駅から眺めると富士山に沈む」と教えて呉れた。 慌てて週末にきちんと計算して見ると、駅のデッキから眺めたのでは頂上には沈まず、微妙にズレる。 で、頂上に沈む満月を見られる直線上に観望ポイントは無いかとチェック。 当たりを付けた場所で再計算するとドンピシャだ。 御丁寧に前日にロケハン迄して、レンズを覗かせられるかどうか、金網の目のサイズ迄チェックした。
当日の未明、江の島灯台のライブカメラが写し出す海が月光で輝いて居るのを確認。 良し、コンディションは絶好だ。 何時もの様に初電に乗るが、一駅で下車して、1キロの距離を満月を見上げて急ぐ。 矢っ張りいらしゃった同好の士、2名が既に三脚を構えていらっしゃる。 御二人とも大ベテランの御様子。 片や小生は初めて… 御若い方の方に声を掛けると幸い気さくな方で、金網の終端を過ぎた絶好の場所の御隣の位置で撮る事を快諾して下さった。 毎日の様に富士山を追い掛けていらっしゃるそうで、機材も専用にカスタマイズされて(3秒に1コマ自動で撮るとか)居て、到底太刀打ち出来ません。 此れ幸いと色々伺うと、丁寧に教えて下さった。 沢山伺いたくて、小生が初心者を装い過ぎたので、御迷惑だったかも知れない。 此の場所も知人に教わったと告げて仕舞ったし… まぁ、横綱に小学生が向かったのか、実は中学生だったのか、と云う程度の話なので、御許し頂けるだろう。 富士山が明るく為る予想、此の朝の状況に合わせたISOの設定等々、とても助かりました。

パール富士-1
で、こんなん撮れました。 月と山の明るさが極端に違うので、月がのっぺらぼうに為るのは、手持ちで撮るシャッタースピードでは仕方が無いにせよ、日出迄30分以上も有ったので、下手な設定では山が暗くて写らない。 E-M5 (良いカメラだと褒めて頂いて嬉しい)の設定を試行錯誤で変更(MFと中央重点測光が効果的)して漸くの結果だ。
ISO6400 AE F6.3 -0.3EV 1/8秒

此の日は画角を考えて、使い慣れた150mm(換算300mm)迄のズームレンズを構えたが、75mm(換算150mm)よりも広角では撮らなかった(此のフォトも75mm)ので、換算600mm迄のレンズでも良かったかも知れない。 真暗な山頂のドアップは面白く無かったかも知れないが、逆に此のフォトは電線・架線が煩い。 下を通過する電車も一緒に撮り込もうなんて、10年早かった見たいだ。

パール富士-2
接山の瞬間。
鉢の真中に接山する場所として計算したので、ピッタリだったと自惚れる。

パール富士-3
消え入る瞬間。
当然、山頂とはズレた位置に為る。

ベテラン氏は、日が昇る迄富士山を撮り続けるそうで、筋金の入って居る方は違うねぇ。 丁重に御礼を申し上げて、近くのバス停から一番バスで駅へ向かう。 丁度、1時間程の撮影行で、腕も時間も足りませんねぇ~ でも、振られた先日の「ダイヤモンド富士」の時とは違って、ウキウキ気分でオフィスに向かった。

小生が眺めて居た位置と富士山を結んだラインを東に延ばすと八景島を掠めて、千葉県の富津岬辺りを通る。 で、検索して見ると、「数十人の写真愛好家らが集まり、夜明け前のイベントを楽しんでいた。」と毎日新聞の記事が有った。
パール富士-4
折角なので、フォトも拝借したが、此の位置に接山すると、鉢の真中辺りに沈むのだろう。 計算して見ると、富津公園内で一番北に行けると思われる場所では、満月が鉢に大体ピッタリと嵌る瞬間が有った様だ。