今日のワイン 其の7982012/12/30 01:01:00

エテルヌム・ヴィティ ティンタ・デ・トロ ボデガス・アバニコ
ETERNUM VITI 2009 DO Toro Bodegas Abanico

今日のワイン 其の798-1
ウズリマスの2本目は奥さんでは無く、小生の衣装に合わせた?西班牙のボトル。 テンプラニーリョだが、此のリージョンではティンタ・デ・トロと呼ばれる。

今日のワイン 其の798-2
最近は色の濃いワインを頂く事が多いのだが、コイツは際立って深い。 ヴァイオレットを絡めたガーネットだが、照明に翳さないと黒だねぇ。 ブーケはスパイス感が高いが、主にブラック・ペッパーの様だ。 ブラックベリーやカシス、コーヒー、バターのニュアンス等、結構盛沢山。 口にすると樽香が効いて居るのが判る。 バターのニュアンスは此処由来だった様だ。 熟したタンニン、クオリティの高い穏やかな酸味と凝縮したベリー系のやや甘い味わいが力強さを齎す。 此れも老樹の恩恵なのだろう。 パワフルだが、素直な味わいとバランスの良さで好印象だ。 T氏持参の鴨肉との相性が印象的だったなぁ。 RPは90点… 成程、彼の好みそうなテイストだ。

今日のワイン 其の7992012/12/30 19:39:21

ドメーヌ・ソガ ビオ ヴォルプチュー
Le vin Naturel de Domaine Sogga VOLUPTUEUX 2010

今日のワイン 其の799
ウズリマスにTさんが持参されたボトル。 本人が飲む前に空に為った(笑)と云うエピソード付き。 彼は小布施ワイナリーが御好みで、イベントにドメーヌ・ソガを用意される事が多い。 「 "Volptueux" って、仏語で『エロ』の事だよね…」、と常連さんに振ったら、「不惑を過ぎると自分の事も判って来る…」と仰って居ました(爆)。

名前の割には艶を抑えたルビーカラーで、大人しい印象だ。 セパージュはメルロが51%、CS43%、CFが4%で、残りの2%は、ピノ・ノワールなんですと。 其処が艶っぽいのだろうか? やや煙たいブーケは、此のワイナリーの特徴じゃないかと思って居るのだが、黒系果実感は豊富だ。 スパイス感も酸味も、タンニンも皆が分を弁えて居り、整然とした印象だ。 プラム、カシス、ブラックベリーがやや肌理の粗いタッチで舌に感じられる。 或いは、もう2,3年は待って上げた方が良かったんじゃないかとも感じた。 余りビオっぽい印象では無く、フランクに飲めるので、そんなに官能的では無いかも知れない。

今日のワイン 其の8002012/12/30 19:48:21

シャトー・ル・ピュイ
Chateau Le Puy 2009

今日のワイン 其の800-1
ウズリマスにシニアワインエキスパートのCさんが持参されたボトル。 漫画では無く、ドラマの「神の雫」でベストボトルに据えられたのが、2003年の此れだった。 其れにしても残念なドラマだったが、原作者が此のシャトーを指定したのだから、大した造りなのだろう。 Cさんのボトルはエチケットの最上段に「VIN FIN DE BORDEAUX」と表記されて居る(「BORDEAUX COTES DE FRANCS」では無く)が、2009年のシャトー名だけが記されたボトルで、此れは珍しい。 ネットでザッと検索しても、此のエチケットには遭遇しなかった。 「シャトー・ル・ピュイだけのワイン名がなくなりシャトー・ル・ピュイ・エミリアンとされたようです」と云う情報は最近の話なので、2010年辺りからの事なのだろうか? Cさんのオリジナル入手経路の特別品だったのかな(笑) 此のシャトーのエチケット分類は難しそうだ。

今日のワイン 其の800-2
そんな「神のボトル」の2009年、蝋でシールされたコルクを恭しく抜栓して頂く。 グラスの色はエッジにオレンジを湛えたルビーレッド。 ブーケには、ベリー(赤かしらん?)に加えて、ナッツ、レーズン、酸塊に…、樹皮や腐葉土。 此処で初めて、セパージュが気に為り出す。 メルローがメインなのは判るとして、CSの比率は低そうだし…其れだけなのかな? どっかのワイン見たいにピノが居たりして…(後で調べたら、CSは14%でカルムネールが1%) グラスに口を付けるとシルキーな液体が流れ込んで来る。 タンニンは柔らかいと云うか、イメージからするとグニャっとした(笑)感じで不思議だね。 其れでも渋みはきちんとして居て、穏やかな酸味との絡みも上々。 何処からか何かの甘味が湧いて来て、其れがバニラやベリー由来だと知れるのには時間が掛かる。
凝縮感がアフターにはフレッシュに転化して結構続くのが、印象を良くして居るかも。 「正しいボルドー」で有り、「ブルゴーニュ的なボルドー」…判る様な気がする。 成程、「神」には至らないにせよ、充分以上のバッカスの御目覚(笑)だね。 コストパフォーマンスから評価すれば、最高だろう。