Collection of Essays by Claris Two

ポデーレ・モナステロ　カンパナイオ

Campanaio 2009 Podere Monastero

丁度１ヶ月前の事に為って仕舞ったが、花火の幸亭での３本目は、やや話題先行気味では有るが、エチケットのデザインも気に入ったので選んだ。　「カンパナイオ」とは、昔、礼拝の時間を知らせるために教会の鐘を鳴らして居た人達を指し、此の絵は鐘の建物だそうだ。　ラフィットとのジョイント・ベンチャーで生まれたトスカーナのワイン。　ピノ・ノワールの「ラ・ピネタ」の方が何かと話題に上るが、カンパナイオはＣＳとメルローのハーフ＆ハーフ。　「不味い筈は無いだろう」の先入観も多分に有ったと邪推したく為る程に、評価が高い。　手頃な値段の今の内に…とのキャッチフレーズに踊らされたかと思ったが、充分にイケた。

クローンの葡萄の樹と云うので、もっとカラーも濃いのかと思ったが、テロワールの違いなのか、其処迄は濃く無いと云うカラー。　ブーケは思った程には強くは無く、ブラックベリーの完熟香と樽由来のバニラが中心。　テイストには、紅色の花にブルーベリー、コーヒーのイメージ。　スパイス感も充分で、タンニンは飽く迄柔らかい。　其れが、所謂、ベルベッティなタッチを助長する。　快活で、バルーンで、緻密で…と色んな印象が湧いて来るのだが、やや目紛るしい。　此の感じだと余り、超熟タイプでは無い様に思える。　うむ、矢っ張り、「ラ・ピネタ」の方が良かったのかしらん。