ロックンロールワン@町田 其の562012/03/17 01:01:00

金曜日、めじろの代々木本店に顔を出す前に町田へ寄る。 少し迷って、この日は2号醤油を頂いた。 つけ麺にしようと思って居たのだが、この週末の限定がつけ麺だと、嶋崎さんのブログで知って居たので、この日は温麺を選択。

ロックンロールワン@町田 其の56
何時頂いても、嶋崎さんの一杯は華麗な味わい。 スープにせよ、麺にせよ、チャーシューにせよ、全てが整って居る。 ブレずにこの味わいを毎日提饗出来ると云うのは凄いな。 と、感心し乍、何時もの傑作醤油の味わいを堪能する。 「変わったのが判りますか?」と嶋崎さん。 「いいえ、少しも…」と正直に答えると、本の少し1ミリ位との事。 「でもですよ、100回変えると10センチも変わります。判らない様に、ね。」 悪戯っぽく笑われる。 だが、其れを実践出来るなら、吃驚だ。
ユウタの包丁捌きも随分達者に為った様に見えるが、未だゞと嶋崎さんは仰る。 具材の切り方だけで無く、店内の掃除に至る迄の全てが、御客様が口にする時への積み重ねと仰る。 だから、何かひとつが欠けても駄目なのだ、と。 小生の様な者には実行は愚か、思い付く事も無い様なポリシーだ。 感動の源は、ひとつひとつのピースが完璧に組み合わさっての事なんだなぁ~。 この日は色々と嶋崎さんの御話が伺えて、為に成りました。

今日のめじろ@代々木 其の6382012/03/17 02:02:00

金曜日の夜は、毎週、代々木へ。 矢島さんは未だ厨房にいらっしゃるのだろうか。 力丸君のコンディションはどうなのか… 気懸かりな事は山積だ。 週に一夜はどうしても其の事情也、状況也を伺わなくては… そんな思いだ。 力丸君ひとりでは、夜営業の前に中休みが必要だろう。 代々木店のオペレーションに加えて製麺をして、更に藤沢店のサポートも… そりゃあ、通しの営業は無理ってモンだ。 と云う訳で、代々木本店の営業時間の変更が翌日、正式にアナウンスされた。 15時~18時は営業して居ない。 FILE さんは早い時刻に来られたので、中休みの時間帯に当たって仕舞われた様で、御会い出来なくて、残念。

今日のめじろ@代々木 其の638-1
最初にビールを御願いして、矢島さんとグラスを合わせる。

今日のめじろ@代々木 其の638-2
其の後は、セラーから1本。

今日のめじろ@代々木 其の638-3
セラーを空にするのは小生の義務みたいな物だな。

今日のめじろ@代々木 其の638-4
力丸君にチャーシューを焼いて頂いた後に、締めの一杯。

今日のめじろ@代々木 其の638-5
デフォルトの醤油+焦がし葱。 昼にオヤジさんに造って頂いたのと同じ作品。 力丸君のテイストも少し加わって来た様に感じられて、好ましく思って居る。 何時迄も彼に造って居て欲しい物だ。 すっかり遅く為って、暖簾も仕舞われる時刻。 この夜は自宅では無く、オフィスに戻ると云うのに、やや飲み過ぎたかな。

ロックンロールワン@町田 其の572012/03/17 17:47:01

土曜日の朝、新宿発9時30分のロマンスカーは、この日の箱根を満喫しようと云う皆さんで一杯。 老若男女、想い思いの表情は雄弁だ。 もう、30歳若ければ(いや、今でもかな)、御一緒したい御嬢さんや、もう10年したら、斯く有りたいと云う好好爺。 時の流れが凝縮した車内の風景に、小生ひとりが浮いて居た。 こんな時刻に「下る」のは、当然「訳有り」だ。 この日は作業監督を仰せつかって居り、オフィスに居る…筈なのだが、前夜からの作業進捗を早朝にヒヤリングして、新宿に向けて脱走。
前日、嶋崎さんに「絶対に来て下さい」と念を押されて居たのだ。 余程の自信作の様で、小生も「どうしても」伺いたかったのだ。 …で、こう為った(笑)。 「はこね11号」を町田で降りたのは数人だけに見えたが、彼等を掻き分ける様にロックンロールワンへ急ぐ。 本降りの雨の所為か、余裕でSP。 こう為ると一寸だけ恥ずかしい。 そんな雨に当たらずに並べるのは、結構なアドバンテージだと思う。

この日の限定は「昆布尽くし」。 「水出し昆布水だけのつけ麺」と云う名称が与えられた作品。 前日、ユウタが刻んで居たのは此の昆布なのだろう。 小生は日本蕎麦も好きで良く喰べる。(ブログには書かないけれど) 笊が殆どだが、蕎麦汁(つゆ)を漬けないで、山葵を塗した蕎麦を笊からムシャムシャと口に運ぶ。 そんな小生は時に、「水蕎麦」を頂きに山奥へ向かう事が有る。 新鮮な蕎麦に上等な水、其れだけの一杯だ。 全てが特別でないと頂けない究極の蕎麦。 この日の嶋崎さんの作品を頂いて、水蕎麦を想った。

ロックンロールワン@町田 其の57-1
漬汁には幽かな味が付いて居るのだが、テイストと云う程には濃くは無く、淡く、仄かに、微かに感じる程度だが、其の味わいははきと判る。 薄い酸味や醸造香が瀞みたっぷりの昆布の生(き)の旨味に溶け込んで居る。 さっと流した様に散りばめられて居る葱の風味が見事に調和して居る。

ロックンロールワン@町田 其の57-2
麺の方にも昆布汁がたっぷり振る舞われて居り、此だけで頂くと当に水蕎麦の心地だ。 相当な量の麺を直喰したが、普段よりも少し太目の麺に昆布汁が思いっ切り絡んで、充分に成り立って居る。 本山葵が添えられて居るのだが、此を乗せて頂くと昆布と山葵の風味が綯い交ぜに為り華やかな印象が増す。 そして麺を漬汁に落とすと、前述の儚いが芯を感じる味わいが麺と共に昇華して、成程、「此が完成形か」と感心させられる。 通常のつけ麺だと漬汁が徐々に薄く為って仕舞うのだが、この作品の場合には麺を浸して居る昆布汁と漬汁が相互補完するので、其の気遣いも不要に為る。 山葵を麺に乗せた儘、漬汁に浸して頂きたいのだが、滑りが凄いので、箸廻しが難しい。 麺量は300gも有ろうかと云うボリュームで、サクっと頂けるつけ麺の特性が計算されて居る。 計算と云えば、ライムが乗せられて居るが、時々齧って、昆布の瀞みをリフレッシュして呉れと云うアイデア。 此も良く考えた物だと感心した。 乗って居る肉は、「伊達鶏のモ腿肉を昆布水に浸け込んだ」そうだ。 此れが抑えた味わい乍も絶品。 漬汁を完飲して、最後の優美さを楽しんだ。 初口から最後の雫迄、堪能した作品。 確かに伺った甲斐は充分以上に思えた。