F1 2011年 イタリアGP 決勝2011/09/11 22:53:07

ヨーロッパラウンドの最終戦。 もう、そんなタイミングか… モンツァの空は快晴だ。 雨に祟られた欧州での連戦だったが、最後の高速サーキットでのレースは完璧なドライで行われる。 今や「特別な」と冠される高速コース。 キミが370キロでぶっ飛んで行ったのは、何時の事だったろう。 今回のクオリファイでも、DRS(コースの3/4で使えるそうだ)だの KERS だので、350キロ程度の最高速には為る。 25回目(もうそんなか!)のPPのセブは相変わらずの強さだが、ストレートでの最高速は327キロでリミッターに当たる様で、恐らくは最低記録。 だが、1周のタイムは一番速い。 多くはないコーナーでの走りで稼いでのコンマ5秒と云う結果だから、凄いマシンとパイロットの組み合わせと云う事なんだろう。 ギアのセッティングが此れなら、決勝の「逃亡作戦」からしてもPPは至上命題。 其れを遣って除けるのだから、大したモンだ。 いや、「セブが出来る」と踏んでこのタクティクスを採るチームが、クリスチャンが凄いのか… エンジンパワーで優位に立つ、マクラーレンの2台が続く。 逃げの作戦のセブだが、果たしてスタートラインから距離の有る1コーナーに KERS を含めて、非力なRB7、いや、RS27-2011 が先頭で飛び込めるのだろうか? ティフォシの手前、フェリペに引張らせ迄したフェルナンドが、辛うじて4番手の位置に付けた。 マークに続いて、フェリペの順だ。

さぁ、ブラックアウト。
F1 2011年 イタリアGP 決勝
なんとフェルナンドだ。 4番手からティフォシのサイコパワーで、トップに躍り出た。 不味い状況のセブだが、後方で多重クラッシュが起こり、SC。 4周目に再開。 セブがフェルナンドを突っ突く。 翌周にセブが片輪をグラスに落として迄ものオーバーテイク。 マークはフェリペと接触して、ノーズを壊した後のブレーキタイミングが不充分。 ウォールキッスして、ジ・エンド。(この年初めてのリタイヤ) 其の後、フェルナンドのペースが伸びずに、セブは待望の逃げ切り態勢。
ルイスを抜いて3番手に上がって居たミハエルを抜き返そうとルイスが、スリップ・ストリーム/DRS/ KERS を使って再三仕掛けるが、ミハエルのブロックは巧みだ。 13周目のストレートエンドで交わしたと思ったのだが、再びミハエルが前… ジェンソンも追い付いて来て、3番手争いは苛烈。 ルイスが仕掛け損なったのを見逃さずにジェンソンが前に出たのは、16周目。 更にミハエルをアスカリ!で、ズバっと交わして行く。 華麗なジェンソン・ドライビング健在。
其の間にセブは、フェルナンドに10秒差を付けて直走る。 17周目にミハエル、続いてジェンソンもPI 、ルイスも続く。 ミハエルの後ろに戻ったルイスが、再びドッグ・ファイトを仕掛ける。 フェルナンドもピットに入り、セブも此れを見てPI 。 当然のトップで戻る。 ミハエルとルイスの戦いは延々と続くが、何とも抜けない、抜かせない。 ロスがミハエルに「幅を残せ」と「Please」するが、聞く耳を持たないね(笑)。 だが、漸く28周目にルイスがDRS効果で前に出る。 一方で、ジェンソンがフェルナンドに追い付いて、ティフォシの肝を冷やす。 だが、簡単には交わせないと見るやギャップを開けて、34周目にフェルナンドのアンダーカットに出る。 透かさず、フェルナンドもカウンターのPI して、ジェンソンの先行を許さず。 だが、タイヤ暖まりの悪いフェルナンドをジェンソンが交わせるか…やっぱり、トラクションの違いで抜き去って行く。 セブも同じ頃に最後のタイヤ交換。 此方は安泰に「超」が付く。 クルーズに入って、残り5周で15秒のギャップを築く。 作戦勝ちの美酒は、如何なテイストだろう。
ミハエルが最後のピットから戻ったのは、ルイスの後ろ。 攻守処を代えての争いには…為らなかったね。 ルイスは最後にフェルナンドに肉薄したが、フェルナンドをポディウムから引き摺り降ろせなかった。 セブ、ジェンソン、フェルナンドの順、ルイス、ミハエルが続いた。