西尾中華そば 其の2182011/08/02 21:08:50

偶には少しゆっくりとオフィスに行こうかと、ロックンロールワンからの帰り道、翌日の通勤快速のチケットを購入した。 処が朝起きて見ると、深夜の地震で快速電車は運休との情報が… で、何時もの時刻に止む無く家を出ると、普通電車も間引き運転… うむぅ、世の中こんなモンだ。
そんなサエない始まりの日、午前中に西尾さんからメール。 「今夜、御所様がNCSへ来られます」との事。 未だ禁酒期間中と云う事も有り、ノン・アルコールでは御所様の御不興を買いそうなので、次に御眼に掛かるのは、当初の予定通り、人間ドックの後と云う事に… で、この日は露払を兼ねて?御昼に霜降に伺った。

西尾中華そば 其の218-1
この週の「冷や冷やシリーズ」は、「地鶏と鰮煮干の冷や冷や ~山葵の香り ~」。 開店10分前に到着すると、御待ちの方が御一人。 西尾さんが直ぐに暖簾を掛けて下さった。 花の季さんの小麦ヌーボーが未だ有るとの事で、有り難く其れで拵えて頂いた。 先週の冷やし中華を別な酢で造った作品も出来ると云う事だったのだが、この週はもう来られないスケジュール状況なので、この作品を頂く事にした。 作品名に「煮干」の文字が有る(だから、御所様も来られるのかな?)が、煮干は軽く香る程度に抑えられて居る様だ。

西尾中華そば 其の218-2
この作品も煮干の出汁を敷いた上に麺を乗せ、具を重ねると云うスタイル。 そして、別に漬汁が用意されると云うパターンに為る。 小麦ヌーボーには、千切のレタス、少し甘い味付けの為された牛肉が重なる。 更に其の上の緑色は、クレソンのソースだ。 此れは珍しいかも。 サイドにはミニトマトも配しらわれて居り、野菜のサッパリ感と牛肉の味わいのマッチングが巧妙。 更に最後にパラパラと振り掛けた「実」は、「原小麦」だそうだ。 此れは前の週に花の季さんが、NCSに来られた時の御土産だそうだ。 軽くフライパンで炒めた様だが、固目のカリポリした喰感が楽しい。 胡瓜の上には山葵が乗って、作品のスタイルがコンプリートする。 出汁に軽く浸った小麦ヌーボーは、殊更美味。 前述の具を絡めても良し、山葵だけでシンプルに頂いても良し。 いや、漬汁が無くても充分に頂けて仕舞う。

西尾中華そば 其の218-3
其れでも比較的濃い醤油のテイストをベースにして、鶏のニュアンスを加えた漬汁に浸すと、前述の出汁と漬汁が相俟って、漬汁のレゾンデートルがはっきりする。 うむ、巧みなコンビネイションだ。 最後に丼に残った出汁を漬汁に流し込んで、グイと飲み干した。 やっぱり、西尾さんの作品は半端無く美味しい。 当初の予定よりも、50円アップも未だ未だ、リーズナブル過ぎる(って、可笑しな表現)!

今日の渦 其の3962011/08/02 23:23:00

人間ドックを控えて居ると云うのに、体調イマイチな気分。 アルコール欠乏症に違いない。 もう、3日間の辛抱。 禁酒の夜にも伺い易いのは、やっぱり此処、渦。 ノンアルコールのビール飲料が置いて有る事も理由のひとつだが、芳実オーナーが事情を理解(「理解」はして呉れて居ない見たいだ(笑)から「御存知」と云うべきか)されて居ると云う事が大きい。

今日の渦 其の396-1
この夜もRちゃんが、直ぐに麒麟のフリーを出して下さった。

今日の渦 其の396-2
亦、ほぼデフォルトな感じで、例のチャーシュウ2種盛を芳実オーナーが拵えて下さった。 2本のビール擬きでチャーシュウを平らげる。 アルコールは控えて居るが、豚の摂取過多かも知れない… 如何に余計な脂を落とした渦のチャーシュウでも、こんなに喰ったら、流石にいけないかも、と心配に為る…が、もう遅い(笑)。
扨、種麺は何にしようかと考えを巡らし乍、黒板を見る。 が、本日は限定が無い様で、真白、否、真黒な儘だ。 と、何やら思案気だった芳実オーナーが、「よしっ」と云ってから、チョークを取ったのが、此れ。
今日の渦 其の396-3
変わりジャージャー麺。 ま、より変わって居るのは、造り手さんの方かも知れない。 このフォトで御客様が減っても責任は持ち兼ねるが…
この日は包丁の使い方をスタッフにインストラクトして居た芳実オーナーだが、自身でパプリカの蔕の部分を刳り貫く捌きは華麗な物だ。

今日の渦 其の396-4
パプリカとミニトマトとオクラ、其れに豆腐が周囲を飾った太麺には、たっぷりの肉味噌が乗って居る。 更に貝割と刻海苔で其れを飾る。 久しく頂いて居なかったが、芳実オーナーの肉味噌は格別で、以前に「肉味噌マイスター」の称号を差し上げた。 やや硬目に茹でて盛られた麺は熱々で、「熱盛」のイメージも有る。 やや解れ難いものの、味わいは非常に小生好みに仕上がって居る。 前述した様に、麺の相方に当たる肉味噌が秀逸で、この両者のコンビネイションが最高なのだ。
今日の渦 其の396-5
と、小丼に入ったスープが登場。 「途中で全部、掛けてちゃって下さい」との事。 少し考えて、半分位の麺と豆腐を残したタイミングで、スープをドッと掛ける。 芳実オーナーはスープが冷えて仕舞ったかと心配されて居たが、いえいえ、指が火傷する位熱々で問題無し。
今日の渦 其の396-6
で、結果がこんな感じ。 此れは面白いアイデアで、スープは醤油らぁめんの物だそうだが、少しライトにアレンジした?しない?? で、此れが肉味噌のテイストに滅茶苦茶ピッタリ。 肉味噌から椎茸や筍が解れ出て来て、「醤油らぁめん肉味噌落とし」の風情で、とても良いマッチングだ。 太麺もスープに泳ぐと亦、印象が変わって楽しめる。 豆腐もこのスープを吸うと殊更の味わいが加わる。
難点は…、ボリューム。 つい、完飲、完喰して仕舞った。 御皿をズイっと持ち上げて、黒田節の様に飲み干したのだが、御腹は破裂寸前だ。 もう動けません状態で、最寄駅からはタクシーで帰宅。
其れにしても、手持ちの材料で、直ぐに閃いて造れるのは、日々、色々なアイデアを練って、積み重ねて居るからなのだろう。 其れでも尚、こう遣って直ぐに形に出来るのは大した物だ。 以前は「JAHH」と云うジャージャー麺風の作品が有ったが、其れ以来の芳実オーナーのジャージャー麺。 良い夜に伺った。