そばはうす不如帰 其の2 ― 2011/06/29 02:02:00
めじろがスープ切れに為ったので、どうしようかな、と云う事で、祐貴社長御夫妻と一緒に幡ヶ谷の不如帰に伺う事に為った。 あ、踏み倒したかも…(汗・笑) 最近、祐貴社長は、良く不如帰に足を運んで居る見たいだ。 時間が勿体無いとタクシーを利用したが、近いのね。 小生に取っては2回目の訪問。 前回は御所様に連れて来て頂いたのだった。 イケメンの店主同士の話が弾むが、祐貴社長は山本さんから伺う話は勉強に為ると仰る。 小生には判らない話が多いのだが、若い御二人の話はアグレッシブで、シニアな小生も触発される物が有る。 券売機から彼や此やの喰券を引き出しては並べる。 そろそろ閉店時刻に為ろうと云うタイミングなのだが、山本さんは色々と気を遣って下さる。
チャーシュウが亦、美味しい。 めじろのチャーシュウとは違うタイプだが、香ばしい肉とタレの組み合わせが素晴らしい。
少しの焼酎をビールグラスで舐め乍、極旨の穂先メンマを肴に御二人の遣り取りを伺って居ると、山本さんの御人柄が忍ばれる。 斯くも人気の一杯は、調理の技量だけでは無く、人としての力に依って為されるのだと云う印象が伝わって来る。 ラーメンに限った事では無いので、我身が歩んだ道と時は思い返さない事にした、この夜は…
遅い時刻に為ってから、山本さんが造って下さったのが、この一杯。
シンプルな見掛けだが、凄い風味が立ち上って来る。 そうだった、蛤! 不如帰はこの蛤を極めたスープで名を馳せた。 完璧なスープで、蛤と豚骨醤油で造り上げたと伺ったが、貝の旨味だけを此処迄クリアに引き出せる物なのか… 何度も書いて恐縮だが、小生にはラーメン調理の機微、難しい事は全く判らない。 が、只管美味しい。 此なら祇園の一見さん御断りなんて隠れ家でも通用するだろう。 この味わいが麺とも良くマッチして居る。 このトータルな芸術性は、ロックンロールワンの嶋崎さんの作品を彷彿とさせる。
小生は非常に、いや敢えて「異常に美味しい」と評したい作品に巡り会って来た。 そして其れを形にする多くの人達にも。 ラーメン好きが高じて、ブログを書き始め、其れをトリガーに多くの知己を得た。 正直、ラーメンをこんなに真摯に、人生を賭けて造って居る方がいらっしゃる事は、10年前には想像もして居なかった。 だが、今はこう云った方々に日々接するのは、小生の楽しみで有り、喜びだ。 うん、ラーメン好きで良かった!