F1 2011年 モナコGP 決勝2011/05/29 23:59:59

ニコは辛くも避ける事が出来たが、セルジオはサイドから真艫に突っ込んだ。 ヌーベルシケインの先に有る本来の中央分離帯の部分だ。 P3のニコのアクシデントの時に、あそこに当たらなくて良かったと思った処。 初めてQ3に進んだセルジオだったが… 幸い、大した怪我はして居ないとのリリースが出たが、震撼とさせる出来事だった。 しかし、カナダでのロバートのアクシデントの時も思ったが、今のF1の安全性は凄く高い。 今回もあの状況で、脳震盪と太腿の打撲だけだそうだ。 ニコのマシンがスライドして居る時にシケイン内側に有ったスピードバンプに乗って浮いて仕舞い、スピードが落ちるのにネガティブに働いたとして、P3とクオリファイの間にこのスピードバンプを全て撤去した。 此れはオフィシャルのファインプレイだ。 元々定評の有る摩納哥(モナコ)のオフィシャルだが、今回も相当な作業量だっただけに其の英断と素早い対応に大拍手。
PPは大本命のセバスチャン。 速いマシンとパイロットは此処でも変わらずに速い。 ジェンソンが割り込んで、マークが続く。 フェルナンドが西班牙に続いて4番手。 アタックタイミングを遅らせたルイスは、セルジオのアクシデントで割りを喰って仕舞った。 其前に出した記録もシケインカットで抹消されて仕舞い、9番手ポジション。

ファイナル。
スタートは、何時もの様に?マークがひとつポジションを下げる。 セバスチャンは充分速くて…DRSが使える様に為る迄に3秒のギャップを築く。 ジェンソンは剛腕なのかパワステOKなのか(ステアリングが重いと訴えて居た)、徐々にペースが上がって5秒先のセバスチャンを追い始める。 フェルナンドも負けじとペースを上げる。 序盤の見所は、ルイスとミハエル。 しかし、此処は抜けないコースで、DRSを使ってもルイスはミハエルを中々交わせなかったが、10周目の1コーナーで遂に華麗にインから抜いて行った。 此れは素晴らしい、オーバーテイク。(彼の見せ場は此処だけだったが)
14周目、ジェンソンがPI 。翌周にセバスチャンも入る(プライム)が、ピット作業が遅れてジェンソンに先行を許す。 其後のマークのピットも矢鱈と長くて…どう為ってんだ? で、此れを見た?フェラーリもフェルナンドを入れるが、残念乍、セバスチャンの後ろ。 ジェンソンのペースは良い。 スムーズな走りでタイヤにも優しいだろう。 4周後には、ジェンソンとセバスチャンとのギャップは2桁に開く。 33周目にジェンソンがオプションに履き替えたので、3ストップ確定。 セバスチャンとフェルナンドは2ストップだよね… と、其の翌周の事だった。 ルイスにローズヘアピンで強引仕掛けられたフェリペが、其先のトンネルで外に膨らんだ結果、タイヤ滓を拾ったのだろうウォールにヒットし、SC。 う~ん、マシンが不安定だったのかも知れないし、ルイスがインに入って来たとは云え、冷静に走れよぉ。 「フェリペに当てられた」と叫ぶルイスだが、其れは強弁過ぎるのは当然で、ドライブスルーペナルティを喰らう。
同時にミハエルもピットエントリーの部分でストップ。 其前、31周目にローズヘアピンでミハエルが、同僚のニコに仕掛けた。 無茶なコース取りだったが、ニコがスッと外へマシンを振り、内側を空けて遣る。 どっちが年嵩でどっちが大人なんだか(苦笑)? このストップは、そんな行為の報いだと思うのは小生だけだろうか?
其れにしても、オプションで出たジェンソンは、このSCでアンラッキーに為って仕舞った。 セバスチャンはこのSCでもPI せずに、オプションを履いたジェンソンとの攻防に備える。 この先の両者はピット回数は同じだ。
SCイン、バックマーカーもゴチャゴチャして居るのだが、タイヤ滓でレコードラインが極端に狭くて、抜かれる方も抜かす方も難儀な事態だ。 タイヤが新しいジェンソンの方が速いので、あっと云う間にセバスチャンとの距離が縮まる。 さぁ、西班牙の時の様にセバスチャンがマクラーレン(前回はルイスだったが)を抑えられるか? ジェンソンには「コース上で抜くしか勝つ方法は無い」とラジオが飛ぶ。
48周目、ジェンソンがPI 。 セバスチャンは… 此処では入らない。 WHY? 暖まりの悪いプライムタイヤのジェンソンを引き離す戦略かなぁ? このタイヤの儘で其れが可能なのか? いやいや、ジェンソンは滅法速いぞ! 此れは、レッドブルの作戦ミスだろう。 この儘、最後迄残り26周を走り切る気か? 同じタイヤで61周?! プライムでも、其れは無理だろう。 今回のプライムはソフトタイヤだし… そうこうして居る間に、2番手のフェルナンドの姿もミラーに写る様に為って来る。 フェルナンドとジェンソンが争ってペースを落して呉れると云う見通しなのだろうか? 59周目にはフェルナンドがセバスチャンに追い付き、ジェンソンの視界にも2台が大きく入る様に為る。 其の3周後には、3台が団子状態に為る。 前の2台はタイヤを労って、攻め/守って居る。 其処へタイヤにアドバンテージの有るジェンソンが、仕掛け処を虎視眈眈。
其れは69周目の出来事。 6位争いのバックマーカー大集団の中を、上位3台が抜け交わして行く過程で、多重アクシデント発生。 辛くも上位3台に影響は無かった様だが、当然SC。 此れはタイヤケアに貢献するので、セバスチャンは助かったかも。 更にビタリーの救出に時間が掛り、72周目に赤旗が振られ、レース中断。 日本人の解説スタッフは新しいルールを正しく理解して居なかった様で、「レース終了」と叫んで居たけれど…
この場合、スターティンググリッドに戻った各マシンに対しては何でも出来るので、タイヤ交換等のメンテナンス作業が活発に行われる。 何処迄、セバスチャンにはラッキーで、ジェンソンにはアンラッキーなのだろうか。 レース再開は、当然SCスタート。 1周でSCインした処で、1コーナーで亦もやルイスが絡んだアクシデント発生。 3度目のSCかと思いきや、1分で片付けて、摩納哥(モナコ)の2度目のファインプレー。

F1 2011年 モナコGP 決勝-1
結局、モンテカルロの女神に守られたセバスチャンが、ファステストのファイナルラップでトップチェッカー。 いや、可夢偉を交わしたマークが僅かに勝(まさ)ったファステストタイムを記録し、意地を示す。

F1 2011年 モナコGP 決勝-2
フェルナンドが続き、美人のジェシカさんにジェラシーを感じた?女神に袖にされたジェンソンは、ツキに見放されての3番手。
1ストッパーが1位、2ストッパーが2位、3ストッぱーが3位なのね(笑)。 レースは堪能したが、チャンピオンシップの行方の興味は更に薄まったね。

驚いた事に可夢偉は、4位に迄ポジションを上げて居たので、アクシデントには巻き込まれなかった。 だが、中断/再スタートは圧倒的にアンラッキーで、離して居たマークとのギャップがチャラに為り、マシン性能に勝る RB7 にヌーベルシケイン不通過でポジションを渡した。 だが、この時にルイスの先行は許さずに5位フィニッシュ。 とても立派な成績だ。

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