F1 2011年 中国GP 決勝2011/04/17 18:33:00

クオリファイのQ1。 残り3分に、プライムで出て云ったマーク。 いや、此処迄の体調、いや、車調を考えると首を傾げる選択だ。

F1 2011年 中国GP 決勝-1
An unhappy Mark.

一方のセバスチャンは人車共に絶好調で、マレーシアと同じく異次元の走りで、コンマ7のギャップでPP。 「自信を持ち過ぎるのは危険だ」とインタビューで云い放った。 そして、2番手のジェイソンに「2番手が精一杯」と云わしめる。 3番手のルイスには、「Too easy?」と声を掛けられて居たな。 ジェンソンはルイスの前は久し振りだが、ルイスは新品のオプションタイヤを温存した。

ファイナルのスタートが良かったのは、マクラーレンの2台。 セバスチャンはジェンソンには簡単に先に行かれて仕舞い、ルイスの後塵も拝す結果に。 危うくニコにも行かれそうだったが、何とか凌いで3番手。 KERS の性能は、マクラーレンとレッドブルで差が有りそうだ。 但し、ジェンソンはセバスチャンの様には逃げられなくて、序盤は2秒のギャップで3台が団子状態。 面白く為って来た。 13周目に為るとセバスチャンがルイスを突っ付く様に為る。 で、レッドブルのピットクルーがブラフ行為に出る程のタクティクス。 14周目にセバスチャンがルイス交わす。 そして、直後にジェンソンとセバスチャンが同時PI 。
F1 2011年 中国GP 決勝-2
しかし、ジェンソンがなんとレッドブルのピットに入って仕舞い、この結果、セバスチャンが先行。 15周目、ルイスのコーナーの立ち上がりがおかしい、タイヤか? PI するもフェリペの後ろに為って仕舞う。
此れでセバスチャンが、亦々、実質のトップ。(ニコは3ストッパーだろう) ジェンソンがファステストで追撃する。 セバスチャンは敢えて、ニコを追わずにタイヤを労り、ニコタイヤのヘタリを待つ。 25周目にジェンソンがPI 。 オプションで出て行く。 でも、タイムは悪くなかったから、3ストップに作戦変更した様だ。 ニコもPI 、ルイスも直ぐに続く。
此れで名実共にリーディングに為ったセバスチャン。 タイヤに優しく走って来たので、こう為ると強いと思われた。 でも、ラジオの不調で、「I can not hear you.」とピットが伝える。 フェリペが迫って来た31周目、セバスチャンがPI 。 新品のプライムで出る。 だが、残りの24周を走り切れるのか? 34周目にフェリペがPI 。 セバスチャンが先に行くタイミングで、フェリペがホワイトラインを跨ぐ。 馬鹿な事を… でも、御咎め無しなの??
ルイスがジェンソンを交わしたのが、36周目。 チームメイト同士のバトルは、見て居てハラハラする。 ジェンソンが38周目に最後のPI 、プライムで出て行く。 翌周には、ルイスがプライムに替えて出て行く。 39周目にはニコが入る。 ルイスの前に出たが、ルイスが猛追。 コース巧者のニコが必死にルイスを抑える。 が、ニコに燃料が足りないとラジオが伝える。 で、42周目にルイスが前に…無念。 更にジェンソンもニコに迫り、45周目にはミスに乗じて前に。 其の直前、ルイスはフェリペも交わして(チームからは、「もっと後でバトルせよ」と指示が出て居たのだが)、セバスチャンへの挑戦権を再度、獲得。 ジェンソンもフェリペを交わしに掛る。
さぁ、セバスチャンのタイヤは、「ゴムの預金」を使い果たさずに居られるのか? 2.9秒のギャップが、49周目には1.6秒。 もう、差が無いのだが、相変わらずセバスチャンのラジオは一方通行。 チームは、Stay の指示。

F1 2011年 中国GP 決勝-3
さぁ、ドッグファイトだ! 遂に52周目の高速コーナーで、KERS が不調のセバスチャンの前にルイスが出る。 いや、凄い! ルイスもマクラーレンも。
呆れたのは、マーク。 何かが取憑いた様な終盤の猛追撃で、42周目にレースファステストを記録し、フェルナンド、フェリペ、ニコを交わし、更にジェンソンに迫り、55周目にはDRSだけで(KERS は使えない)パスした。 此れで18番手スタートで、ポディウムだ。 久し振りに彼の笑顔を見た様な気がするな。 A happy Mark を素直に褒めて差し上げよう。

今回は3ストップ作戦の連中が凱歌を揚げる。 作戦変更のマクラーレン、御見事だ。 思った以上に、或いは思った通りに、タイヤはマレーシアの時よりも保たなかったと云うのが結論。 そして、新品のオプションタイヤを残したのは(残ったのは?)、有利だった様だ。
うん、面白かった。 一寸残念だったが、この儘セバスチャンのワンサイドでは、興味が薄れるもんなぁ。