波@鎌倉2011/01/30 23:23:00

前夜の渦で芳実オーナーから、超推薦を頂いた御店が此処。 鎌倉の「一の鳥居」より海側の若宮大路沿いに有る、「波」(WAVE)。
観光気分で藤沢から江ノ電に揺られて、和田塚で降りる。 最近の携帯電話のナビは、幅員1mの道でも、的確に案内して呉れる。 5分も経たずに、ヒョコっと云う感じで若宮大路に出て来た。 気温は低いが、春の陽光に溢れ返る海岸近くのロケーションは、滅茶苦茶快適だ。 「波」の場所はカレーの香りで直ぐに判った。

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沢山の看板を眺めてから、夏に賑わいそうな並びの御店の前のベンチで、開店時刻を待つ。 ポカポカと陽の当たるベンチから、芳実オーナーへメール。 返って来たメールには、再び「美味しいですよ」の文字。 期待が更に高まった処で、営業中の看板が掲げられる。 定刻の5分程前だ。

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「カレーつけ麺」を細麺で御願いした。 「細麺はラーメンの様な麺で、太麺は饂飩の様な麺で茹時間が10分位掛る」との事だった。 寒い日には熱盛も…と、メモが貼って有るが、初回訪問時は為るべく基本な一杯を、と決めて居る。 調理過程を拝見して居ると、大変丁寧に拵えていらっしゃるのが、良く判る。 真白なディッシュへの盛付も美しい。 カレーのスープ… 将にそんな感じの漬汁が登場。 一口啜って驚いた。 凄く美味しいカレー、其物のテイストだ。 違うのは粘度だけだ… 味わい深くて凝ったテイストのカレーがサラサラの液体!? 此れは不思議体験。 このカレーの味は本物だと感じたが、御店主は16年もカレーを造られてから、此方に開店されたとの事。 成程、カレー専門の方が造るつけ麺なのだ。 細麺とは云え、然程細い訳では無い。 此れはかじや製麺さん謹製だ。 やや黄色のカラーが強いのは、カレーつけ麺に合わせた…訳では無いんだろうな(笑)。 何れにせよ、腰の有る纏まりの良い麺で、直喰しても充分に美味しい。 満を持して、麺をカレースープに浸して頂く。 カレー味のつけ麺を頂いた事は有ったが、正(まさ)しくカレーつけ麺と呼べる作品は此れが初めてだ。 前述した様に、このスープはカレー其物だ。 だが、本格的なだけで無く、当然乍、麺と合わせる事を意識して造られた事が改めて知れる。 先のフォトの看板に偽りの無い事は、この一杯が証して居る。
麺と一緒の野菜は、白蕪、菠薐草、ミニトマト、薩摩芋、貝割に白髪葱。 此等は地元、鎌倉野菜。 更に鶏チャーシュウと味玉が添えられて居る。 この内、何れをカレースープに浸すのが、適切なんでしょうか(笑)? 小生は、鶏チャーシュウの半分と味玉だけにして見た。 あ、白髪葱は、麺と一緒にカレースープへ。 カレーに白髪葱と云うのは面白い絵面だなぁ…
そうそう、カレースープにはチキンウィッグが1本。 此れが超柔らかくて、ホロホロ。 滅多にしない事だが、骨迄しゃぶった。 此れだけ柔らかいから、そんな気にさせられる。 勿論、液体カレー(笑)が充分に浸透して居て極めて美味。

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麺を喰べ終わったタイミングを見計って、御飯登場。 刻んだ三つ葉を乗せた御飯は、スープに落し易い様に軽く圧して有ると云う心配り。 テーブルには白胡麻と福神漬の容器が有るので、其れも加えて見た。 当然の様に美味で、カレースープには挽肉が隠れて居るので、イメージは「キーマカレー漬け」。 出汁で割って頂くのだが、サラサラ感をどれ位増すかに依って、出汁の投入量を加減すると良いだろう。 カレーのテイストはそう簡単に兵児垂れ無いので、ナーバスに為らずに、好きなだけ出汁を入れると良いだろう。 何れにせよ、美味しく頂ける。
フォトは少し御飯を喰べてから、白胡麻と福神漬を使ったので、喰べ掛けに為って仕舞った。

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デザートにバニラアイス迄… 久し振りにアイスクリームを頂いたが、成程、カレーの口直しには悪く無い物だ。

いやぁ、素晴らしい作品だった。 カレー好き、ラーメン好きの小生には堪えられない一杯。 此れで880円とは…吃驚だ。
褒めてばっかりだと胡散臭いので、一言。 小生は味玉のテイストに就いては、良く判らないので、余りコメントしない。 この味玉も屹度、美味しいのだと思うが、冷たさが気に為った。 熱々のカレースープを頂いて居る途中だったので、余計にそう思った。 喰べ初めのタイミングにスープに落して、暖めるのが御作法だったのかも知れない。

カレーのメニューも有るが、ナポリタンとかも出来る見たいだし、壁には「今日のおでん」の貼紙も有る。 21時迄の営業だが、夜はアルコールも楽しめる様だ。 其れも亦、楽しそうだなぁ… 渦の芳実オーナーは良い御店を紹介して下さった。 今度は一緒に伺いたいものだ。

この御店の素敵さは、味だけでは無い。 先ず、店内が清潔で奇麗だ。 この御店の様に明るい店内の場合は特に此れは大事な要素だ。 そして、紙エプロンのサービス。 カレースープのつけ麺なら、必需品と思えるが、然り気無く渡して呉れる。 爪楊枝は1本、1本が透明な薄紙で包まれたタイプを使って居る。 確かに人の指が触れた物を口には入れたく無い物だ。 カウンターには、女性向けの髪留も置いて有る。 そんな心配りの優しそうな御店主に至高の作品の礼を御伝えして扉を開けると、青空が更に爽快に感じられた。

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