今日のワイン 其の4452010/06/20 00:07:24

シャトーヌフ・デュ・パプ カイヤス ラ・ソルガ
Chateauneuf-du-Pape Caillasse LA SORGA  2008

今日のワイン 其の445-1

急遽、渦で御目に掛る事に為ったワインエキスパートのCさんが、ロックスオフから持って来て下さったのが、此れ。 南部ローヌの一角だが、変わった名称(教皇の新しい城)の地域で、一度聞くと忘れない。
日本に50本だけ輸入され、3本がロックスオフへ来たそうだ。 キャップシールが独特で、白い帽子を被って居り、この部分を普通にソムリエナイフでカットしようとするとクルクルと廻って仕舞う。 キャップは下部のシールとは繋がって居ないので、この帽子の上からスクリューを突き立てるのが正解だと思ったのだが… ネットで調べる内に、こんな記述を見付けた。 『入荷したたった50 本のうち、半数以上がキャップシール不良。 上記正常品より、若干お安くご案内いたします。 もちろん中身に問題は全くございません。お得です!! キャップシールが途中で切れています。』 と、云う事だった様だ。 因みに「若干お安く」は300円でした(笑)。

今日のワイン 其の445-2

ラングドックの「ラ・ソルガ」と聞いても、知らない… 当主のアントニー・トルテュル氏は、27歳だそうだ。 現在はネゴシアンで、将来は自分のドメーヌを…と云う、新進気鋭の自然派の造り手で、将来が嘱望されて居る、とか。 一応、覚えて置こう。 Cさんに依ると、「カイヤス」畑は「ライヤス」の御隣だそうだ。 カイヤス(Caillasse)は小石と云う意味だが、このグルナッシュの畑が丸い小石(ガレ・ルレ)だらけで有る事も加味して命名したそうだ。 80%を占める其のグルナッシュの樹齢は80年で、酸化防止剤は使って居ない。 残りは勿論シラーだが、エルミタージュのセレクション・マサール。
渦のカウンターの照明は明るくは無いので、何でも暗く見えるのだが、この液体はそうで無くても、相当に深いダークルビーの様だ。 慎重にブーケを嗅ぎ取ると、甘いジャム香と僅か乍、焦がした砂糖の様な印象が有るが、小生が普段は余り嗜まない香りにやや戸惑う。 だが、何と云うか… 高貴なブーケだ。 そっと含むと、中々スパイシーな塊がトンと遣って来る。 この辺りはグルナッシュで、其れを楽しんで居ると熟成した果実感が広がって来る。 同時にミネラルと骨太のタンニンが、忘れて貰っちゃ困るよ、とばかりに追い掛けて来る。 そう、勿論、シラーの為せる技だ。 此れは面白いキャラのボトルだ。 教皇様も一寸は驚いたんじゃないかな。 伝統的なシャトーヌフ・デュ・パプは、10種類以上もの葡萄を使う(Cさんの受け売り)そうだが、このボトルは近代的なシャトーヌフ・デュ・パプに先鞭を着けたと云えるだろう。 勉強に為りました。

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