今日のワイン 其の4422010/06/19 10:39:32

ラローズ・ド・グリュオ サン・ジュリアン
LAROSE DE GRUAUD SAINT-JULIEN 2001

今日のワイン 其の442

友人宅に娘夫婦と一緒に御呼ばれ…の、2本目は、グリュオ・ラローズのセカンド。 先日、娘と「ヴァン・ドゥ・ヴィ」でグリュオ・ラローズを飲んだが、此処のセカンドはふたつ有って、97年から国内のレストラン向けに?にオーガニック栽培(リュット・アンテグレ)の別区画から造り出したと云う珍しい方(もうひとつは、「サルジェ・ド・グリュオー・ラローズ」)、と云う触れ込みでロックスオフで調達したボトルだ。 其れにしても、単語の順番を逆にしたらセカンドに為るのね(笑)。 妙に洒落たエチケットだが、ワインキャップを用いた作品で知られるジェラール・ピュヴィ氏の手に依る。

濃い色合いの中にも明るい活気を感じる華やかさが有るのは、外光を反射して居る所為も有るのだろう。 ブーケは、このワイナリーっぽく無い感じで、遠くに樽香、ベリーと云うよりは、少し青い印象に葉巻香が混じる。 緑溢れる樹の下で、コンテナの木箱をテーブルにして、其処にグラスを置き、未だ不慣れなシガーを燻らす髭を生やした青年が見える…かも(笑)。 開くのに少々時間が掛る印象なのは、伝統かも知れない。 口に含むと、涼しかったこのヴィンテージの特徴なのか、酸味と真面目なタンニンが充分。 時間の経過で、両者も少しずつ、繊細に、肌理細かく、上品に円く為って行く。 しかし、呆れる程に、先日頂いたフラッグシップと違うイメージだ。 このヴィンテージのセパージュが調べ切れない。 一寸、ネガティブなヴィンテージだけに知りたいのだが… カベルネ・ソーヴィニヨンが多く、メルロ、カベルネ・フラン、マルベックにプティ・ヴェルドが少々なのだろうが… 赤いベリーとバニラ、大輪の薔薇… う~ん、何だか単純な様で、酷く難しい罠の仕掛けられた数学の問題を突き付けられた感じで、先の青年が傍らに置いて居たのは、ガウスの「整数論の研究」だったかも知れない。
とは云え、流石にシャトー・グリュオ・ラローズ、この微かな重厚さを残した華麗なイメージ、味わいは本物だ。 値段を考えれば、とっても御勧め。 ファーストヴィンテージの97と02年を是非、探して見よう。 あ、当然、05年もだな。

今日のワイン 其の4432010/06/19 18:54:21

ピエール・ラフォレ・シャブリ・プルミエクリュ・コート・ド・レシェ
CHABLIS 1ER CRU COTE DE LECHET Pierre Laforest 2008

今日のワイン 其の443

日曜日の夕方、婿殿、娘、其れに奥さんも加わって、新宿で軽く飲んだ。 都庁の上に有った、「ラ・テラッツア」が無くなり、新宿で御茶代わりにワインを飲める気軽な店を探さなくては為らない。 この日は面倒なのでルミネに上がって、「ラ・メゾン ターブル ドット」に落ち着く。 御兄さんのラギオールのソムリエナイフを褒めたら、とっても軽快にサービスして呉れたが、良く冷やして持って来て、と御願いしたシャブリが此れ。 ピエール・ラフォレのPLの飾り文字が浮かぶボトルは、「コート・ド・レシェ」。 スラン川左岸に有る南向きで単独リューディー(小地区)の1級畑だ。
グリーンを帯びた輝く様な色合いで、多少、硬派な印象を持つのは先入観の所為かも。 ブーケは御願いした温度の所為も有って、強くは無いが若々しい青林檎の香りが立つ。 口に含むと、この急斜面(約20度)の畑の特徴で有るフレッシュな酸味が確りと感じ取れ、如何にも「キメリジャン」と云うフリンティ(火打石香)なミネラル感が押し寄せて来る。 おぉ…シャブリじゃあ! フレッシュでクリーンな果実香だけでなく、多少の熟成感も感じられるが、基本的にヤング・シャブリ(なんじゃ其れは)。 だが、このパワフルな印象からして、早飲みには余り向いて居ないと感じた。 寝る前に起こされた、と云う文句が聞こえて来たからねぇ。

今日のワイン 其の4442010/06/19 19:01:03

カベルネ ソーヴィニヨン ドメーヌ・ドゥ・ラ・シタデル
Cabernet de la Citadelle 2007

今日のワイン 其の444-1

娘夫婦と軽く飲む筈が、呑兵衛父娘が行く行く… CSで締めたいと、ラギオールの御兄さんに御願いした。 まぁ、品揃からしてもこんな選択肢しか無かったのだが…シタデルは悪くない。 プロヴァンスは、コート・デュ・リュベロンのトップ・ドメーヌで、有機栽培製法を標榜して居る。

今日のワイン 其の444-2

CS100%は、久し振りかも知れないが、濃い色で照明に翳しても殆ど透けない。 当然、ベリーの香りが強烈に漂って来る。 グラスに注ぐと見る見る開いて来る様で、寝たばかりにしては、起きたら全開、小生みたいな奴だ。 何処迄が鼻からの情報で、何処からが舌から伝わって来るのか、良く判らない印象だが、兎も角、ブラックベリーにカシスにバニラにプラムに…黒胡椒に煙草に…と、CSのイメージ総動員。 其の土地の葡萄の特質を引き出すのを得意とするドメーヌの面目躍如。 10分もすると甘草のニュアンスが出て来るのだが、多少薄荷っぽくも有って、此れが小生の好みでは無いポイントだ。 当然、タンニンは骨太で、其れと仲良く出来ないと思えて仕舞う。 折角のCSの濃厚フルーティな余韻に子供用の水薬が混ざる… ま、贅沢は云えないプライスだけどね。