西尾中華そば 其の932010/02/14 01:01:00

この日は「漁りそば」と云う名の活浅蜊(愛知産)を使った塩出汁の中華そばだけで営業する限定デー。 大阪に向かう前に一杯頂きに駒込に向かう。 曇天で雪も舞うと云う、とても寒い日だ。 スペシャルな日なので、然ぞや混んで居るだろうと、早目に伺ったのだが、横断歩道の向こうに見える御待ちの方は、FILE さん御一人。 話し相手に為って下さる方が居らっしゃると待時間が過ぎるのも早い。 西尾さんが早目に店内に入れて下さったし、何時もの様に前倒しで開店して下さったので、待時間は相当短縮された。 何方か(笑)がビール(寒!)を頼まれたので、其の摘みのパテを分けて頂いて仕舞いました。 適度に塩っぱいパテは、ビールの受けに最適みたい。

西尾中華そば 其の93

「漁りそば」は、プラス50円で西尾さん好みのレモングラス仕様にして頂けると云うので、御願いした。 レモングラスの葉が数枚浮いて居るが、此れは堅いので喰せない。 レモングラスは鹿児島だと庭でも育つが、東京では冬を越すのは難しいので、鉢植が多い。 檸檬の香りと同じシトラールと云う成分を含有して居るのだが、生えて居るシーンから喰用は想像し難い。 其の檸檬風味が出た処で、小皿に移すのが御作法らしい。 小生はてっきり、パテに檸檬風味が付くのだと思って居た。 透明感の高い綺麗なスープに浮かぶのは、チャーシュウとパテ。 更に玉葱と紫オニオン。 其れに三つ葉…葉野菜には、「雪塩」と云うパウダー状の塩が積もって居て、見せ場もタップリだ。 何故か、三角形にカットされた海苔が1枚。
スープを啜ると、茸の時の様に具材のテイストがストレートに来る事は無く、塩スープに親和して溶け込んで居る印象だ。 旨味たっぷりで、シャープでスッキリ、其れなのにマイルドだ。 浅蜊は沢山仕込んだと伺ったが、其れだけが突出するのではなく、巧く纏めて見せた。 FILE さんは、レモングラスでは無い仕様の一杯。 味見をさせて頂いたのだが、結構、違う。 此方は山椒のハードな風味が更に味を引き締めて居る。 勿論、此れも良い味わいだ。
パテは西尾さんの十八番で、渋谷の時代から美味しいが、多少塩っぽさを強調して有る処が憎い。 チャーシュウが1枚乗るが、パテ2枚でも良かったかも知れない。 でも、其れって、大変そう… 麺は普段と同じなのだが、このスープに浸って居ると印象が変わり、普段よりもツルっとした印象に為る。 この麺が持ち上げる浅蜊塩スープは良いなぁ。 勿論、スープも完飲。 玉葱が少しきつい感じで残して仕舞った。 スミマセン。
見知った方々が続々と集まり、店内はあっと云う間に賑わいを増し、更に雪の中に行列が出来始める。 FILE さんと同時に席を立って、混雑解消に一役。 「浅蜊」と「漁り」の関係は是非、知りたいものなのだが… 浅蜊を漁った作品なのかも??

今日のワイン 其の3732010/02/14 14:27:28

ロブレ・モノ/ヴォルネイ・タイユピエ
Dom. Roblet Monnot/Volnay Taillepieds 2006

今日のワイン 其の373

凡そ8ヶ月ものインターバルを経て、ワイン友からの御誘い。 勇んで向かったのは、氏の新しい御贔屓、逗子の「R」。 判り易い場所とは云い難いが、駅からも近い。 オーナーの御人柄からして、皆さんに紹介して、応援したい、そんなワインバーだ。
氏は何時も素敵な、驚く、そんなボトルを用意して待って居て下さる。 この夜の一本目は、ヴォルネイ タイユピエの2006。 ん? 氏の御好みとは違うが… 枯れピノだけで無く、若ピノに目覚めた(笑)そうだが、流石のセレクションと感服。 ロブレ・モノは、高級では無いが、中処のレンジでは定評の有るビオの造り手(氏に依ると、奥様がアンリ・ジャイエの遠縁に当たるとかで、逆玉??)だそうだが、このボトルは彼のフラッグシップのキュヴェに当たり、プルミエ・クリュ。
ピノにしては濃いカラーで、寧ろやや薄めたガーネットに見える。 其の透明感の高さは特筆出来る。 キラキラと光を返して来る処は、ピノなのだが… スワーリングで広がるブーケは結構、パワフル。
口当たりは果実感が円やかで非常に柔らかいが、タンニンもキッチリ。 クオリティの高い、コート・デュ・ローヌのタッチに通じる。 味わいはストロベリー系だが、素敵な酸味が魅力を振り撒く。 此れは大層、小生の好みだ。 だが、どうやら、氏が買い占めたらしい(笑)… エチケットのフォトは、何時も丁寧にコレクトされる氏から提供して頂いた。 中々、ワインのアーティクルはタイムリーにアップ出来ずに面目次第も無い。

今日のワイン 其の3742010/02/14 17:19:13

G.ファッシオ バローロ
G. Fassio/Barolo 1979

今日のワイン 其の374-1

氏が持参された2本目は、バローロの古酒、79年。 恐らくは、FASSIO ブランドのボトルは、最早、生産されて居ないと思われる。 このボトルは、確か、彼処(笑)から入手されたのだと思われるが、今と為ってはネットでの情報も乏しい。 氏が調べた限りでは、横文字サイトに1件、更に古いヴィンテージの情報が有るだけとの事。 別なボトルだが、古酒専門店にこんな1本を発見… だが、売り切れて居る様だ。

今日のワイン 其の374-2

逗子は、「R」のオーナーが慎重に抜栓し、澱を落とすと、其の本来の色が出て来る。 乳化した煉瓦色で、くすんだ感じだ。 様相は草臥れて居る様にも見えたが、古びた樫の樹の香りに酸味のブーケを感じる。 口にすると、ブーケ以上に確り感が有り、活性して居る事が判る。 暫く置くと更に風味が増して、この葡萄らしさが高まって来る。 酸味も有るが、タンニンがへたって居ないので、印象を悪くしない。 ネッビオーロの長老に拝謁した気分だ。