饗 くろ喜@秋葉原 其の43 ― 2014/08/14 23:23:00
従姉の祥月命日、上野の菩提寺に向かう前に秋葉原へ。 夏休みを終えた「饗 くろ喜」に久し振りの高揚感を持って向かう。
今週の限定は「冷やし海苔そば」と伺った。 御盆の週、オフィスや電車は空いて居るが、人気のラーメン屋さんの行列は長く為って居る。 其れを見越して早目に到着したのだが、4番手。 シェードの下が良かったのだが、ギリで入れた。 御日様は雲隠れだが、紫外線はガンガン来るからね。 其にしても集合が早くて、11時には20人に為ろうかと云う勢いだ。 パラパラと雨が来たタイミングに開店…何処かと同じだね。 券売機が駄駄を捏ねて(笑)、多少遅れてスタート。
稲取の漁港と灯台からヒントを得たと云う今回の作品は、「海」がモチーフに為って居るそうだ。 豚や鶏を全く使わない一杯の緑は、生青海苔で海水の色。 鮪の漬けが赤い灯台なのだろう。 ガラスの器なのでオイルが目を引くが、烏賊煮干オイルだそうだ。 でも、あの磯臭さが無くスッキリとしたタッチでも有る。 昆布と浅蜊風味の塩スープは、本当に海の味…って、海水の味じゃあ無いけれど(笑)。 茗荷、貝割で清涼感を演出して居る。 鮪に乗せられて居るのは山葵かと思いきや枝豆のペーストで、デザイン的には山の緑を担って居るそうだ。 完全無農薬栽培の枝豆をなんと薄皮迄剥いで、擂り流しにして居る。 気が遠く為りそうな手間だ。 此れが漬鮪に良くマッチするし、鮪のクオリティが高いので、味わいが他と紛れない。 此の確りした鮪の味わいが良い。 もうひとつ手数が掛かって居るのは、目立たない喰材の山海月(やまくらげ)。 独特の楽しいコリコリ感は、茎レタスを割いて乾燥させた物だそうで、其れを水で戻してから炒めたり、煮たり… 地味な具にこんな仕込が有るとは驚きだ。 麺はウェイビーな平打麺。 成程、此の喰感とスープの持ち上げ加減が合って居るんだな。 毎回乍、凄い一杯に感動。 翌週は花の季さんの小麦ヌーヴォーの予定なので、亦楽しみにして来よう。