今日のワイン 其の8732013/10/26 01:01:00

ダックポンド ウォルーク・スロープ メルロー
Duck Pond Fries Wabluke Slope Merlot 2011

今日のワイン 其の873-1
渋谷の凪、豚王で西尾さんの辛い試作、「カラムーチョ・ラーメン」を頂いた後に御夫妻と向かったのは「Soyokaze」。 西尾さんの御学友殿が経営されて居る、オレゴンワイン専門のワイン・ビストロ。 オレゴン州はUS第4位のワイン生産量を誇るが、カリフォルニアが全体の90%を占める状況では、メジャーとは云い難い。 其れでも、最近は「オレ・ピノ」は耳にする単語で有る。 素敵なホール担当の御嬢さんに「確りしたタイプ」と御願いして、マスターが選んで下さったのが此れ。 ピノ・ノワールでは無く、メルローのボトル。 オレゴンのワインは、混醸する場合でもメインの葡萄を90%以上使わなければ為らないのだが、此れはメルロー84%で、バルベーラ、シラー、テンプラニーリョ、マルベックの構成と有る。 良いのだろうか(笑)? Duck と云うだけにエチケットには家鴨(アヒル)が描かれて居る。 ワイナリーを立ち上げた場所に由来するらしいが、州の中では暑くて乾燥した場所だと云う。

今日のワイン 其の873-2
深く紅い色に紫を湛えた色相程にはヘヴィでは無く、夫人の眉を顰めさせる事は無かった。 穏やかで湿った系統のメルローで、ボルドーの其れとは趣が随分と異なる。 静かな佇まいの中に酸の主張を感じるが、溌溂とした若さを醸す。 良家に育った御嬢さんが若い御母さんに為って、燥ぐ子供を木陰で見守って居る、そんな情景だろうか。 ビターなチョコレートに絡むドライチェリーやレーズン、熟した印象はダークチェリーやプラム。 此等を律儀なタンニンがバトラー宜しく纏め上げて居る。 正統なるボトル…
フォトにはオレゴンのビールも一緒に収めた。

汐留シティーセンターの最上階に「ジ・オレゴン・バー&グリル」と云う店が有るが、オレゴンの州知事室を再現した部屋なんぞを備えたハイソな処よりも、裏道の更に背後に位置する様な隠家(アジト)の方が気に入ったかも。