今日のワイン 其の8432013/07/14 01:01:00

ビリッロ・テヌータ・マルシリアーノ・IGTトスカーナ(マレンマ)
Birillo, Tenuta Marsiliana (Tuscany) 2009

今日のワイン 其の843-1
バルケッタでの2本目は、トスカンだがボルドーセパージュのボトルで、カベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロー40%。 ブラインドだと判らないだろうが、そう云われて見るとイタリアンな雰囲気がそこはかとなく感じられる。

今日のワイン 其の843-2
透明感も有るが深いルビーレッドの液体のブーケは、ブラックベリーとハーブが支配的。 其処にカカオや樽由来のバニラ。 そして、スパイシーな印象はブラックペッパー。 味わいは酸味の少ないボルドー…そんな印象。 本当のボルドーワインで酸味が乏しいと残念な結果にも繋がるのだが、此れはそんなチープな感じには為らないので、矢っ張り、氏素性が違うと云う事だろう。 比較的フレッシュな果実感でジャミーなチェリーとメルロー由来だろうか樹皮や湿った土のニュアンスが、不思議な構成感で迫る。 タンニンは熟し落ち着いた印象で、滑らか。 酸味が淡い分、目立存在に為って居る。 アフターの引きは不足気味で、コストパフォーマンスを上げるに至らない。

今日のワイン 其の8442013/07/14 16:22:27

アンデルーナ・セラーズ アンデルーナ・マルベック アルゼンチン/メンドーサ
Andeluna Malbec Andeluna Cellars 2011

今日のワイン 其の844-1
バルケッタでの3本目は、亜爾然丁のマルベック。 仏蘭西ではサブの位置付けに甘んじて居るが、南米ではバラエタルのボトルも多い。 プライスの熟なれたボトルだが、御姉さんの御見立ては中々達者だった様で、美味しい。 此の値段で100%除梗と伺ったが、労働コストが高く無い地でのアドバンテージだ。 熟成はフレンチオークとアメリカンオークの両方の樽を使うと云う、益々吃驚だ。 アンデルーナとは、アンデス山脈と月(ルーナ)を合わせた造語だそうで、此れも気に入ったかも。

今日のワイン 其の844-2
紫を深く湛えたガーネットカラーは、綺麗と云うよりは妖艶な感じを湛えて居る。 ブラックベリーは間違いない処だが、他のブーケは何だろう? 一寸、蓮っ葉な姉さんがデージーの小さな花束を提げて、もう一方の手でオレオを頬張って居る… 何だかそんな光景を想像して仕舞った。 此の葡萄が持つ濃い甘さ故の幻かしらん? 恐らくはデキャンタージュをした方がベターだったのだろう。 初口はやや纏まりに乏しい(其れが蓮っ葉に繋がるのか?)が、タンニンの熟した感じが果実感に煙たいイメージを重ねる。 徐々に樽香由来のバニラ様のテイストが酸味の助けを借りて鼻へ戻って来る様な… 妙な難しさが湧き出して来る。 チョコレートやリコリスが上がって来る頃に為ると果実がパワーを漲らせる様に転じて、アフターへと引き取られて行く。 美味(うま)いと云うより凄いとか呆れたとか、そんな記憶を残すボトルだ。 もう一度、敢えて1本目に飲んで見たい。