F1 2012年 シンガポールGP 決勝2012/09/23 23:59:00

シンガポールの街は昼間に見ても未来都市の様だが、夜景に為ると妖しさが加わり、何とも云えぬ美しさだ。
F1 2012年 シンガポールGP 決勝-1

プラクティスで絶好調だったセブが当然のポールかと思って、観て居たクオリファイ。 Q2で彼の破格のタイムをルイスが破って見せた後は、セブの其れ迄の勢いが失われて、結局悔しさを滲ませた3番手。 2番手にはパストールが入ったが、此処は偶数グリッドは不利なので、セブがパストールの前に出られるか…だ。

蹴り出しは良く無かったセブだが、複合コーナーを利して、3コーナーでパストールを捉えて2番手に上がる。 パストールはジェンソンにも交わされて、ポジションを下げる。 ルイスの逃げをセブが許すまじと追う展開で、タイヤケアに心を砕くジェンソン以下が徐々にギャップを開けられて行く。 DRSが使える様に為ったタイミングで両者には1.5秒の距離が有り、セブはDRSの恩恵を得られない。 まぁ、二人ともタイヤ温存も考えて居るのだろう。 マークは8周目にSSタイヤからSタイヤに交換。 では、セブは? 9周目にセブが10コーナーでミスったので、ギャップが3秒弱に広がる。 ゆっくり入ったジェンソンがペースを上げて、2.5秒とセブに迫る。 セブのSSタイヤはもう限界だろう。 11周目にSタイヤに交換。 3ストップ、止む無しだ。 戻った場所は混み合って居て、ニュータイヤのグリップを活かしてオーバーテイクに入るが、此れを遣るとタイヤがどんどん痛むんだよね~。 12周目に5番手のフェルナンドがタイヤ交換。 翌周、ペースが落ちたルイスもPI 。 SSでスタートした連中に2ストップは難しいんじゃないのかな。 戻ったのは、キミの前。 詰まり、セブを制して実質トップの位置。 直後に、漸くと云っても良いかな、セブがキミの前に出る。 ジェンソンも15周目にはタイヤ交換で、矢張、2ストップでは行けない。
やや単調に為った上位のレース展開だったが、23周目にルイスにギアボックストラブル。 ギアがエンゲージせずにニュートラルの儘。 で、ルイスのレースは終了。 セブ以上にラッキーなのは、フェルナンドと云う事に為ろうか。 セブはジェンソンの2.8秒前。 ジェンソンも3ストッパーだろうから、コース上での勝負に為る。 未だ、半分…長いレースだ… 30周目にパストールとフェルナンドが同時に PI。 だが、オーダーは変わらず。
33周目イエロー表示が長いと思ったら、18コーナーでナレインがクラッシュして居た。 矢張、SC(シンガポールでは5回連続)だ。 3ストッパーは此処ぞとタイヤ交換のラッシュと為る。 セブ、ジェンソン… レッドブルのロリポップはジェンソンの通過を待ってセブを発進させる。 落ち着いて居るね、の5秒1。 フェルナンド、マークはステイアウトかぁ。 パストールももう一度入るが、走り切る事は出来まい。 其れ処か、直後にラジオから「Hydraulic problem, we retire, now.」。 SCインの直前、ジェンソンがセブに突っ込みそうに為る。 可也、際どかったと思うんだけど…冷汗が出た。 後にリプレイが入ってから、解説陣も騒いで居たのだが、此の際のジェンソンの長いラジオが興味深い。 「確かにSCがライトを消した(引揚合図)後のリスタートペースコントロールが(トップの)セブに有るとは云え、あのストップ&ゴーは余りに酷過ぎないだろうか?」。 ジェントルマンらしい表現だ。
F1 2012年 シンガポールGP 決勝-2

SCが引き上げると、フェルナンドが何時の間にか(笑)、3番手に上がって居る。 残り23周をノーストップで走れるか…だな。 SCイン後の1周目に、ミハエルがジャン(ベルニュー)に追突。 ジャンがマシンを降りて、待って居るミハエルに歩み寄る。 固唾を呑んで見て居ると、ミハエルが一言掛ける(「申し訳ない」位は云った様に見えた)とジャンがミハエルの肩に手を廻す…やれやれ、ミハエルも漸く大人に為ったらしい。 ポイントも見えて居た、ジャン(21歳も若い)も清々しかった。 「What's happened, there?」のラジオはロスの声? フロントタイヤに熱が入って居なかったのかも知れないが、明らかにミハエルのブレーキミスだ。 2台が止まったのはエスケープゾーンだったのだが、再びのSC。 此れで上位はタイヤ交換せずに行けるだろう。 先のSCでステイアウトだった各車はPI 。 だが、隊列が整って居る分、ポジションはガタ落ちに為って仕舞う。 今度はSCの周回も短く、43周目に再々スタート。 フェルナンドがジェンソンの隙を狙うが… まぁ、安全運転でどうぞ。 DRSが使える様に為った時のセブとジェンソンのギャップは1秒5。 レース時間の制限(2時間)が先に来そうに為り、画面には周回数では無く、残り時間のカウントダウン表示される様に為る。 残り7分を切って、1、2位のギャップは5.5秒。 ヘルメットトップのLEDを輝かせて、セブがトップチェッカーを受けたのは、予定よりも2周短い59周目。 ジェンソンには9秒の差を付けた。 フェルナンドはニコニコの3番手。

F1 2012年 シンガポールGP 決勝-3
其れでもこう遣って、セブを祝福出来るジェンソンは好きだなぁ… 小生には絶対出来ない事だ。