西尾中華そば 其の169 ― 2010/12/09 23:23:00
小林さんの坦々麺、第2段は黒。 遅いタイミングに漸く到着。 「坦々麺屋さんかと思った」と云う程に出たらしい。 でも、当初の予定の倍の量を仕込んだそうで、余裕はたっぷり。 確かに前客さんも後客さんも、坦々麺をオーダーされる方が多い。
調理過程を拝見して居ると、黒さ満開。 黒酢を丼に注入して、立川店のあの「黒玉」(小林さん:甘めの味噌で味付けしたにんにく風味の粗引き肉で、胡椒が効いてます)迄入れるのね… 白髪葱を辣油で化粧をして、さぁ、ドーンと着丼。 フォトは明るく撮って居るが、わぁ、どんだけ黒いんだい! 烏賊墨見たいだ。 どの位の量の黒胡麻/練胡麻が入って居るのだろう。 小林さんは「親の敵」程に入れたと仰るが、炭やら煤やらが浮いて居る様に見えるスープ(笑)。 其処に夕焼けの様に辣油溜まりが… 今回は黒胡椒の辛さをコアにしたとの事だが、唐辛子は勿論、山椒等も不断に使われて居る葱油ベースの辣油は良い印象。 白髪葱の下に「黒玉」が仕込まれて居る事や練胡麻効果も有って、スープは大変な濃度だ。 「おどろおどろしい」は、云い過ぎにしても相当に濃い。 前回の「白」と同様にピーナッツが配らわれて居り、マイルド感を少し醸して居るが、黒軍団の敵では無い。 一方で、テイストは整って居る。 確かにジンワリと汗が滲む辛さは有るが、強烈に辛い訳では無くて、黒胡麻を中心にしたバランスの良い風味が楽しめる。 麺は煤(笑)で縁取りされる所為で、何時もよりも細く見える。 普段と同じマサ配合麺なのだが、麺自体の味わいはこの日ばかりはスープにマスクされて仕舞って居る。 前回の「白」の時はスープを完飲して、翌朝迄余韻を引き摺った(汗)事を思い出したので、この日はスープは残して「腹黒さ」は程々にして置いた。 中々インパクトの有る作品。 あ、黒さに遣られて、ワイナリーツァーのフォトDVDを預けるのを忘れて仕舞った。
もう直ぐ、クリスマス。