今日のワイン 其の4912010/11/14 08:08:00

ドメーヌ ド クルビサック パンドラ
DOM DE COURBISSAC MINERVOIS ROUGE PANDRA 2004

今日のワイン 其の491-1

以前に一度、渦の芳実オーナーが準備して呉れた事が有るが、この夜も「偶には違うワインも用意して見ました」との御配慮。 前回は2003年で、今回は2004年だ。 この夜は、呑兵衛C&Rと一緒させて頂いたのだが、バリのシャルドネに続く2本目。
このヴィンテージも前年と同じく、グルナッシュ50%、シラー30%、ムールヴェードル10%、カリニャン10%の構成。

今日のワイン 其の491-2

カラーは濃くて一寸燻(くす)んだガーネットカラー。 濃い紅茶のブーケには、黒い系統のベリーかチェリーか… 口に広がるのは、果実の熟成感から湧き出す、淡いが確かな甘味。 甘草や紅茶にチョコレートを引き連れてじわじわと遣って来て、そっと引いて行く。 この濃厚さの変転が魅力なのかも知れない。 所謂、RP好み… あ、やっぱり93点だ。 最近、此処だけは当たる様に為って来た(笑)。 相変わらず、コストパフォーマンスが良いが、2003年の方が良い酸味が有って、好きだったかも。

今日のワイン 其の4922010/11/14 08:20:26

シャトー・シトラン・AOCオー・メドック・クリュ・ブルジョワ・シューペリュール
Chateau Citran 2006 Haut-Medoc Cru Bourgeois Superieur 2006

今日のワイン 其の492-1

実は小生は「内弁慶亭主」かも知れない。 外でも我儘を云って居る様だが、自宅では中々厄介な事をして、奥を困らせる。 このワインの「メモ」には次の様な記述が有る。「自宅にて。 ビールが無くて機嫌斜め。 腹癒せに抜栓。」

-今日のワイン 其の492-2

思い付きで、先日頂いた VINTURI の「ワインエアレーター」を試して見る事にした。 機嫌の悪い旦那に E-PL1 を渡された奥さんは、シャッターの半押しも出来ないのに、気の毒な話だ。 で、こんな絵しか撮れなかった(笑)。 此れは普段使って居る「デキャンティング・ポワラー」と同じく、ワインをグラスに注ぐタイミングで、空気と積極的に交ぜて仕舞おうと云うツールだ。 「デキャンティング・ポワラー」は小生が瑞西(スイス)に単身赴任して居た90年代の初めに、3000円程度で購入して持って帰って来た。 当時、日本では販売されて居なかったのだが、暫くして5800円と云うプライスタグを付けて展示されて居るのを見掛けた。 最近は随分、ポピュラーに為った様で、渦の濃厚常連のTさんも持ち歩いていらっしゃる様だ。 一方の「ワインエアレーター」は、ワイン好きで知られる小山薫堂さんが、ラジオで話されて居たので知っては居たのだが、日本での価格が8000円もする(USでの価格は30ドルなのだが、60ドルの送料が掛る(笑))ので、見るだけにして居た。 そんなタイミングに或る方がナパで見付けたと御土産に下さった。 何でも、白用と赤用の2種類が有るとの事。 白もデキャンタージュしちゃうんだろうか? 此れはデキャンティング・ポワラーに比べて、圧倒的なディスアドバンテージが有る。 其れは片手だけでは完結しない事だ。 デキャンティング・ポワラーはボトルの口に挿して使うのだが、ワインエアレーターは、本体を左手に持ち、其処へ流し込まなければ為らない。 ズゴゴゴォ~と、如何にも「交ぜてます」、見たいな音がするのだが、慣れないと注ぐ速度を的確にコントロール出来ず、サイドの空気取入穴からワインが零れて仕舞ったりする。 一杯注ぐ度に水洗いしたく為るのも面倒だし、テーブルに置いた時に安定せずに、ゴロゴロするのも嫌だ。 …で、余計に機嫌が悪く為った(爆)。

-今日のワイン 其の492-3

扨、シトランの方だが、買ったのは多分、ロックスオフだよねぇ~ ブルジョワ級のシャトーだが「X級の実力」とか、「RP絶賛(最近彼の絶賛多くね?)」とか、「一時は日本企業が所有して居た」とか… そんな話題が一杯のシャトー・シトラン。 このヴィンテージは、カベルネ・ソーヴィニヨンが57%、メルローが43%。 濃いルビー色と云って良いだろうか。 ワインエアレーターの効果だろうか、ブーケは色々上がって来る。 一寸気に為る焼いたオークの香りが筆頭なので、シラける感じも有ったのだが、有りそうな香りが次々と来る。 木苺とカシスにブラック系のベリーの果実香は充分以上で、ミネラル感もいっぱいだ。 其れに少しの甘さは何か御菓子の様な… 液体の味わいは、結構ラフで力強いが、其の主役はタンニンだろう。 所謂、果実感とのバランスが良いのだが、一方で酸味が少し大人しいので、「重いだけの印象」を強めて居る。 更に凝縮感がやや足りなくて、引きが弱いので、安っぽい印象が有るな… 御機嫌が悪いとコメントも辛いかも。

今日のワイン 其の4932010/11/14 08:33:41

シェーファー ヴィンヤーズ ナパ ヴァレー メルロ
Shafer Vineyards 2006 Napa Valley MERLOT

今日のワイン 其の493-1

娘が嫁いでから自宅でワインを開ける機会が少なく為り、外で飲む事が多く、家計を圧迫して居るとクレームが来て居る。 其処で日曜日の夕方、モンツァのファイナルを見る前に好みのテイストのワインを漁る。 セラーから取り出したのは、ナパはシェーファーのメルロ。 「絶対好きだ」と確信を持って抜栓したが、期待が裏切られる事は無く、稀なる美酒で有った。 小生と好みが同じ娘にも送って遣りたい1本だが、このヴィンテージでないといけないらしい?
もう一度、ワインエアレーターを使って見たのだが、相当にたっぷりと大胆に注ぎこんで遣らないと、デキャンタージュ効果が無いばかりか、サイドの空気穴からワインが逆流して来て仕舞う。 大きなグラスを使うケースは良いが、小さなグラスに少ない量を一度に注ぎ込むには慣れが必要だ。 本物の(笑)デキャンターかデキャンタリング・ポワラーの方が良い様に再び思った次第。 でも、あのズゴゴゴ…って、サウンドは好きなので、もう少し練習して見よう。

カルト・ワインと呼ばれる事も有るシェーファーの評判の高さは、ネットリカーショップの記述を引用する迄も無く、知れ渡って居る。 02年の100点を最高にRPは此処のヒルサイド・セレクト(フラッグ・シップ)のCSに97点未満を付けた事が無いそうだが、RP為らずとも高評価連発。 2万円程のプライスでも「安い」、そうだ。 でも、まぁ、其れはそうとして、今回のボトルは、其の1/3程のプライスでロックスオフから仕入れた2006年のメルロ。(100%メルローでは無く、CSとCFが入って居るのだが、情報が一定して居ない。 RPによれば、CSが9%、CFが7%だ。) フラッグシップでは無くスタンダードボトルだが、此れも評判が良い。 因みにRPは89点。 WINE ENTHUSIAST が、ナンボのものだかは、意見が分かれるかも知れないが、95点は確かにハイスコア。 ワインアドヴォケイトは89点、スペクテイターは87点で、同評価の他のボトルの半額程度な事は、確かだ。

今日のワイン 其の493-2

少し紫掛った濃いルビー色。 ゆっくりと、そして厚く、大河が滔々と流れ来る様に香って来るのは、ベリー。 赤とも黒とも違う、揺蕩うブーケは極上の香り。 タッチは、トロトロ… なんて肌理め細かくて柔らかいんだろう。 メルローの特徴で有る、ベリー香、スパイシーさの中に酸塊、プラムやチェリーの味わいが、まったりと融合して居る。 タンニンさえ完熟感に溶け込んで居て、マイルドで甘い様にすら感じられて、其れが雄大感をも連れて居る。 其処へ、そっと優しくストロベリーの酸味が奇麗に交わる。 鼻や口だけでなく、全身で味わえる気に満ちた液体。 此れは間違いなく、この年のベストだ。 いや、此処迄、好みのボトルは久し振りだ。