今日のワイン 其の4662010/08/24 01:01:00

ドメーヌ ド クルビサック パンドラ
DOM DE COURBISSAC MINERVOIS ROUGE PANDRA 2003

今日のワイン 其の466-1

渦に常備のワインとは違うボトルを芳実オーナーが、ロックスオフのWさんと相談して用意して呉れる事が有る。 此れもそんな1本。 忙しいのに御気遣いが嬉しい。 で、濃厚常連のTさんとキャンティの後に抜栓。
う、うむぅ… 此れは上等なボトルだ。 プライスの話では無く、造り手の気構えを感じる液体だ。 調べて見ると、アルザス気鋭のビオディナミ醸造家マルク・テンペ氏が、ラングドックはミネルヴォワのツェレンベルグで始めたドメーヌだそうだ。 確かに評判が頗る宜しい… 知らなかったなぁ。 紹介記事を読むと、珍しく訪ねて行きたい気分に為った。
グルナッシュ50%、シラー30%、ムールヴェードル10%、カリニャン10%のセパージュだが、何処かにカベルネ・ソーヴィニヨンの芳香を感じたのは、WHY? 確かに花がギュっと詰まった印象にブラック系の果実香とスパイス感が濃く、応じる様にカラーも充分に濃いガーネット。 口にすれば、更に感じる、カリスマの威光。 最近のビオは、力強いものも有るが、此れはパワフルでジェントルと云う、ビオの目指すポテンシャルを感じさせて呉れる。 先ず、酸味が良い…と小生が珍しく酸味を歓迎出来る。 初口からタンニンとのバランスが良いのだが、時間が経つと融合/融和する感じで、更に均整の取れたハーモニーが出て来る。 この変移が楽しいのだが、当初の液温がやや低かったので、少しの硬さが結構残って仕舞った。 一方で、ミネラル感も程々に有るが、やや甘さの有る穏やかな凝縮果実感を此処迄ライトなイメージで出せるのは驚きだ。 此れは佳酒! 
この値段でなら、ロックスオフで箱買しても良いのだが、収める場所が無い…

今日のワイン 其の466-2

折角なので、「パンドラ」に就いて私見を少々。 希臘神話の「パンドラの函」の話は誰もが知って居るが、「最後に残ったモノ」には諸説と云うか、諸人に都合の良い解釈(創作)が溢れて居る。 「希望」、「予兆」、「期待」、「諦め」… 災厄の詰まって居た函の底に「希望」や「期待」が残って居る筈が無い…とか、思って仕舞う。 「諦め」は災厄なのだろうか? 安直に「諦め易い」キャラの小生が存在するからには、「諦め」は函の外に出て仕舞った様に思うんだけどねぇ(笑)。 因みにマルク・テンペ氏は、自己の最高のボトルにこの名前を冠したと語って居る。 彼の函には何が残って居るのだろう。 このボトルに関して云えば、「開けて良かったパンドラ」だな。
2枚目のフォトはN子ちゃんのVサインのブレで判る様に、ゆっくりシャッター(1/3秒)で、E-PL1の手振防止機構の優秀さを再認識。

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