凪 SELECTION @キャナルシティ博多 ― 2010/03/21 23:23:00
ヒョンな事で博多に出向く事に為った。 御出掛のタイミングは、ピンポイントで春疾風のピーク。 いや、そんな洒落た状況では無く、風は鳴り、家は揺れ、空は轟く。 日曜の早朝と云う事も有り、タクシーにも断られ、駅迄「泳いで」行った。 文字通りの「 Wet to the skin」。 各路線の電車が止まった中で、奇跡的に6時過ぎの東海道線は定刻にホームに滑り込んで来た。 だが、構内のアナウンスは、次の電車は大幅に遅れる事を告げて居る。 体制を整える為にグリーン車を奮発して、他の御客様が居ないのを良い事に、靴下を脱いで水を絞る(笑)。 流石にズボン迄は脱げずに、滝の様に水が流れる窓を見て居た。 奥さんと二人の旅行なんて久し振りな事をするからだ…と苦笑い。 京浜急行も数分の遅れに留まり、ほぼ予定した時刻に羽田空港に到着。 当然、欠航、遅延の便が相次ぎ、カウンターの行列は凄まじい。 普段はチケットレスなので、気にもしなかったのだが、この日は、と或る事情でカウンターで発券して貰う必要が有り、45分も行列に… そろそろ、インスクペクションのリミットに為ろうかと云うタイミングに漸くパス。 ソムリエナイフは持って来なかったので、スムーズに通過してゲートに辿り着く。 まぁ、出発が35分も遅れたので、焦る必要も無かったのだが… ANAは久し振りだが、キャプテンのアナウンスに好感が持てた。 「前線の後を追う様に寒気が流れ込み」の影響で上昇中は、チト珍しい位の揺れで、春休みで満席の機内は騒めいたり、静まり返ったり。 初めて乗った飛行機がこんなだと、嫌だろうなぁ… 福岡は予報通りの快晴で気温が低く、風が冷たい。 此処は街中迄、極めて近いのが、大きなアドバンテージの空港だ。 キャナルシティー迄、タクシーで15分と掛らない。 飛行機が遅れたので、シャッターでは伺えなかったが、昼喰時刻には余裕を持って到着。

「ラーメンスタジアム2」は既に大いに賑わって居る。 イメージとしては、立川のラーメンスクエアの様だ。 奥に位置する「凪 SELECTION 」の行列は10人程。 結構、店内のキャパが有るので、回転もまぁまぁ。 15分程で店内へ。 入口付近には派手なディスプレイが並ぶが、集合施設なら此位は大人しい方かも。
購入した喰券は、煮干が苦手な小生が「博多長浜式とんこつ」、煮干大好きな奥さんが「特級豚煮干ラーメン」。 店内が煮干の匂いで満ちて居ると脅されて伺ったのだが、其れはそんなには感じない。 丼は渋谷と同じだが、テイストは少し違う。 濃度は「重厚」を標榜して居る渋谷の方が高い。 だが、豚らしさは此方の方が多く残して居る。 この辺りは戦略だろう。 重厚に為る前の渋谷の「凪豚骨」は、比重もライトで、相当なアッサリ豚骨だった。 其の「アッサリ」を少しだけ、コンクにして有るのだ。 博多のジモッチーの好みを計算し乍、「東京帰り」を主張する手管に長けて居るなぁ。 小生は、正直、とても好きな一杯だ。 今や「凪豚骨」無き、渋谷なので、記憶の中での比較に為って仕舞うが、此れは相当に良いのではないだろうか。 チャーシュウ、木耳、葱、海苔に加えて、赤いペーストが乗る。 此れは何だろう? 少し辛い様だが… 麺は細くストレート。 やっぱり、凪の豚骨なら、この細さで無いとね。 立川の麺とは少し喰感が違い、ツルツルしたイメージが強いが、スープとのマッチングも良い。 博多迄、来た甲斐が有ったと云うものだ。 とても美味な一杯。
尚、奥さんの煮干ラーメンは、もう凄くて、凄くて… 小生には絶対無理(笑)。