今日のワイン 其の3652010/01/11 23:23:00

今日のワイン 其の365

シャトー・クレール・ミロン
CHATEAU CLERC-MILON 2004

娘達の Wedding はとても良い儀式並びにパーティで有り、花嫁の父としては大変に満足出来る一日で有った。 2次会も終えた夜、若干の「事務手続」にホテルのバーで、ふたりと合流。 喰べるチャンスが少なく軽く空腹と云う(笑)ので、フレンチへ移動。 連休最終日の夜なので、68階の窓際のテーブルも空いて居り、Wedding の会場を見降ろして感慨も新たに、と云う1本目が此れ。 フレンチレストランなので勿論、フランスワインの品揃が圧倒的だ。
Wedding の後なら、此れでしょう、「クレール・ミロン」。 以前の記事に書いたが、披露宴の定番のエチケットだ。 余り突っ込んで調べない方が良いストーリーも有るのだが、「新婚カップルの楽しそうなダンス」と云う事で… 最近は評価の定まった感の有るクレール・ミロンだが、2004年のRPは90点。 少し甘い(採点が)様にも思えるが、中々良く出来て居る事は再確認出来た。 03年と05年に挟まれた可哀そうな04年だが、このリーズナブル?なヴィンテージから選ぶ際には、最有力候補でも有る事には賛成。
年配のソムリエ氏が丁寧に注いで呉れたのだが、コルクを見る限り、上手に抜栓したとは思えないな。 其のカラーは非常に濃い。 室内の照明の所為も有ろうが、黒いと表現出来る程だ。 このヴィンテージは、半分弱をカベルネ・ソーヴィニョン、1/3がメルローで、残りはカベルネ・フラン。 更に、プティ・ヴェルドとカルムネールが判らない位一寸。 ブーケは、少し前迄嗅いで居た濃いコーヒーとかチョコレートが優先するが、勿論、ブラックベリー系の香りも沢山。 大体、バーでウィスキーを2杯も飲んでから、上がって来ては元々怪しい嗅覚が働かなく為って居る。 Wedding でも、確り飲んだし… 流石に小生が滅多に行けない高級な御店らしく、ボトルの管理状況は良さそうだ。 液温もピッタリで、このワインの特徴とも云える酸味と適度な甘みが織り成す厚みの有るタッチを充分に楽しめる。 斯くも提饗温度が大切と再教育された気分だ。 基本的にクラシカルなボルドーで、穏やか乍、支配的なタンニン。 だが、此れが引きの巧さを演出するので、余韻も楽しめる。 重たいメドック… 小生は好きだ。 充分に美味しく飲めるが、多少、メルローの熟成にカベルネ・ソーヴィニョンが焦って居る印象も有り、更に10年や其処等は寝かせて置くとベターだろう。 でも、其頃にはこの御店で How much?

1年程前に飲んだのが、ハーフボトルだった所為も有るが、今回の方がずっと美味い。 まぁ、「シチュエーション」の所為だろう。 グラスの向こうの娘の笑顔にもうひとつの笑顔が重なる。 私の人生に楽しみがひとつ加わった日。